« 1月の美術館ニュース(1) | メイン | 1月の美術館便り »

1月の美術館ニュース(2)

『海外ぬりえ』研究室 No.1
2012年は海外のぬりえ本をご紹介していきたいと思います。

まず第一番の今月は、私が大好きなぬりえ本から始めていきましょう。
その本は、パリの美術館で購入したものですが、この本のシリーズはルーブル美術館でもオルセー美術館でも、マルモッタン美術館でも、購入することができます。
フランスを始め欧米の美術館においてあるぬりえ本の対象層は、子ども達です。子ども達がルーブルに絵を見に来て、その帰りに「今日は、モネを見たからモネのぬりえを買いましょう」という記念や思い出、又は絵の勉強のために作られているものです。

日本では、”大人のぬりえ”が人気となっていますが、海外ではあくまでぬりえは子どものものです。しかし、子どもが対象と言っても、大変よく作られていて、日本であれば”大人のぬりえ”として、大人の方たちがぬってもいいような素晴らしい出来栄えのものが沢山あります。
今回紹介するのは、Au clair de ma plume という出版社のぬりえです。これらはシリーズになっていて、ぬりえ美術館にはモネ、ゴッホ、ピカソ、ルノアール、ルーブルのぬりえ本があります。解説もフランス語だけでなく、英語のぬりえもあります。パリらしくお洒落なぬりえ本です。
   
   

それはそれぞれの画家のイメージであわせて、本が色分けされていて、その色の艶のあるサテンのリボンが結ばれていることです。モネは緑、ゴッホは黄色、ピカソは青、ルノアールは淡い水色、ルーブルは赤で演出されています。

中味を見てみましょう。
見開きのページに見本の絵とぬりえがあります。ぬりえの線が、日本の名画のぬりえ本のように細かくありません。ですから複雑な印象がなく、子どもでも塗りやすいと思われます。線が細かすぎないことは、大変重要なことだと思います。線に忠実になるあまり、全ての線を描いても絵を複雑にしすぎるだけで、ぬりえをしてみようと思う気持ちを失くしてしまう恐れがあります。その点、この本程度の線は、丁度良いと思います。

見本の絵には、重要なポイントも解説されています。
モネ、ゴッホ、ピカソ、ルノアール、貴方はどのぬりえをしてみたいですか。

参考:Au clair de ma plume 出版社
ホームページはこちら

今月のエントランス

「藤娘」
作者:フジヲ 年代:昭和10年代
折り笠に藤づくしの衣装を着て藤の花の精になって踊る少女。とても華やかで妖艶な雰囲気を醸し出しています。踊りの中でも中心的な演目の一つですね。

ぬりえ美術館メディア情報
イラストノート21号 (1月中旬発売)蔦谷喜一が特集に取り上げられます。

【展示室のご案内】
2011年11月~2012年2月まで、館内の展示は常設展となります。
きいちのぬりえを中心とした、昭和20年~30年代のぬりえの展示となります。懐かしいぬりえの世界を観て、塗って、体験してください。ぬりえ体験コーナーがございます。

投稿者:Nurie |投稿日:12/01/02 (月)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/1622

コメント

コメントしてください



(アドレスは非公開です)


今後の投稿のためにアドレスなどを保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)