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1月の美術館ニュース(1)

新しい年を迎えました。ぬりえ美術館は、今年の8月で10年を迎えます。
今年は、より皆様方との絆が結べますよう、10周年記念企画展を開催し、楽しんでいただけるよう努めてまいりたいと思います。今年もご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや  テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。

タイトル:紫式部
作  者:きいち
年  代:昭和10年代
1月のエントランスは、昭和10年代当時のぬりえを展示しています。

今月は、「フジヲ」という名前でぬりえを描いていた昭和10年代のぬりえを展示しています。
この紫式部のような平安時代の女性を初め、歌舞伎の演目の絵や大正ロマンのような少女、そして洋風なキューピーの可愛い絵まで、様々な絵を見ることができます。
テレビがなかった昭和10年代ですから、歌舞伎の舞台や映画、ラジオから流れる講談や落語などから歴史やお話が伝わっていったと思われます。子ども達もぬりえを通じて、歌舞伎や講談などで語られる歴史を覚えていったことでしょう。

この時代の特徴のひとつに、非常に詳細に絵が描かれていることが挙げられます。この上に色を塗って遊んだのかしらと首をかしげたくなるような、これだけで完結している絵を描いています。寄贈していただいた昭和10年代のぬりえには、このような絵に色をつけたぬりえをいただいていますので、確かにこのような絵で遊んだことは確かなようです。
紫式部は源氏物語の作者として大変有名な方です。この絵は紫式部が源氏物語を、石山寺で書いている図かもしれませんね。源氏物語に関するぬりえは見つかっておりませんが、可能性として光源氏や紫の上などを描いていたかもしれません。そう考えると、ぬりえって、とても神秘的で面白いものですね。(館)

投稿者:Nurie |投稿日:12/01/02 (月)

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