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12月の美術館ニュース(2)

モノづくり見学・体験スポットの人気工房
ヘラ絞りは天職
(有)秀光堂の代表の千葉宣政さん(61)は、ヘラ絞りという金属加工技術の職人です。工業技術にあこがれて、15歳で宮城県から上京して以来、この道一筋。修業した秀光堂の看板を受け継いで昭和50年に独立し創業。美術工芸の魅力を持つヘラ絞りを天職と決めて自らの技術を磨く傍ら、東京芸術大学などから要請されて教授や学生に技術指導を行い、平成14年に荒川マイスターに認定を受け、平成18年からは区のインターンシップ事業の協力企業として若い人材の育成にも尽力。伝統技術の伝承や産学連携、地域復興にと幅広く活躍しています。

どんなに硬い金属でも、様々な形状に加工
ヘラ絞りとは、金、銀、銅をはじめ、ステンレスや真ちゅう、アルミなどの金属の板を「ヘラ」と呼ばれる工具を使って木型に押し付けながら圧延加工する技術です。一つひとつ手づくり工芸なので、多品種少量の受注生産が主体。定番の製品は花器、貴重品ケース、食器、インテリア用品などですが、「深絞り」「大物加工」の技術を持つ千葉さんは、優雅なデザインの照明用器具や寺社の屋根を飾る大型の擬宝珠(ぎぼし)、さらには特殊用途の医療用品などの特別注文もこなします。「お客さんに喜んでもらえるのが一番うれしい」という根っからの職人です。最近は、溶接技術を身に付けた次男の貴浩さん(33)との共同制作が増え、ヘラ絞りと溶接を融合した新たな製品作りを探り、後継者につなぐユーザー開拓に力を入れているところです。

身近に見学・体験できる伝統技術
(有)秀光堂は、区内の小学校で使用される教材で、荒川区の産業を象徴する工場として紹介され、テレビや新聞、雑誌にも度々取り上げられています。その現場を実際に見学する子どもたちも多く、ヘラ絞りの工芸品づくりを体験したいと訪ねる人もいます。今年の夏には中国の四川省成都市から来日した民間視察団も千葉さんの匠の技を見学し、アルミ製カップ作りを体験しました。身近にある伝統技術に触れてみませんか!
住所:東日暮里3-29-2 営業時間:午前8時半~午後7時 
定休日:日曜日 TEL:03-3803-5967
参考:あらかわ産業ナビ

今月のエントランス

「かんざしさして」作者:きいち 年代:昭和30年代
片手に大きな荷物を持って、つまみかんざしをさしている町娘。オシャレをしていったいどこへ行くのかしら?
ふりそでの着物がとてもお似合いです。

ぬりえ美術館メディア情報
東京メトロ発行「BONJOUR! METRO 冬号」に掲載されました。

【展示室のご案内】
2011年11月~2012年2月まで、館内の展示は常設展となります。
きいちのぬりえを中心とした、昭和20年~30年代のぬりえの展示となります。
懐かしいぬりえの世界を観て、塗って、体験してください。

投稿者:Nurie |投稿日:11/12/03 (土)

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