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12月の美術館ニュース(1)
師走になりました。今年はいろいろなことがありましたね。
皆様の心の中にも様々な思いがあることと思います。この12月をより思い出深いものにして、又新たな気持ちで、新しい年を迎えたいものです。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:ぬりえ
作 者:きいち
年 代:昭和20年代
12月のエントランスは、着物をテーマにしたぬりえを展示しています。
こたつに入って、ぬりえをする少女。今よりずっと寒かった昭和の20年、30年代。冬は外で遊ぶことよりも、室内遊びをすることが多かったですね。
ぬりえの遊びは、明治の時代から冬の遊びとして、考えられていたことが文献にでています。
そのことを反映して、ぬりえがよく売れたのは、北海道であったそうです。今は暖冬になりましたが、当時は東京でも雪がよく降っていたものでしたので、東北、北海道ではさらに雪深かったと思われます。室内で遊ぶには、ぬりえが最適だったのでしょう。
来館者のお声をお聞きしますと、冬の時期でないときでも、風邪や熱などで布団やベッドに寝ていないといけないときには、少しでも良くなるとぬりえを買ってもらって、布団に寝ながらぬりえをしたということを何人もの方からお聞きします。じっと家に篭っていなければいけないときに、1時間でも2時間でも無心に時間を過ごすことのできるものは、ぬりえだったのでしょう。
師走は何かと気ぜわしい時期になります。そんなざわざわした気分の時には、心を落ち着かせるために、ぬりえはちょうど良いクールダウンさせてくれるアイテムではないかと思います。
たった15分でも30分でも、ぬりえに色を塗ってみる。そうすると頭の中が空っぽになって、気分がスッキリいたします。
年末の忙しいときこそ、ぬりえを塗ってみることをお勧めいたします。
きっと新年の新しい目標など、いい考えが浮かぶのではないでしょうか。(館)
投稿者:Nurie |投稿日:11/12/03 (土)
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