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11月の美術館ニュース(1)

秋の深まりとともに、すぐそこまで冬が顔を覗かせています。
今年も残り1ヶ月、いろいろなことがあった2011年でしたが、残りの月日を元気に笑顔で
過ごしていきたいですね。
     
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものやテーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
11月のエントランスは、豆ぬりえを展示しています。

タイトル:大売出し
作  者:不明
年  代:昭和20年代

昭和10年代から20年代初め頃には、テーマ的にもいろいろ面白いぬりえがたくさんあります。
今回展示している「豆ぬりえ」といわれる小さいサイズのぬりえもたくさん販売されていたようで、ぬりえ美術館の収蔵品の中にもたくさんの作品があります。
このキューピーさんのチン問屋さんのぬりえのサイズは、7.5x5.5という本当に小さいものです。同じ絵を普通サイズの絵で見たことのあるぬりえがありますので、普通のぬりえをサイズを小さくして売っていたものと思われます。
日本は「縮(ちぢみ)の文化」といわれますが、小さいと可愛らしいので、子どもたちには好まれたのではないでしょうか。今見ても、とても可愛らしくて、塗らなくても持っていたいと思わせます。
今回展示しているのは、キューピーさん、ベティさん、すずめ、イタズラチビ子ちゃんなど、
大変個性的なぬりえを展示していますが、これらのテーマが昭和10年代から20年代初めには流行し、好まれていたぬりえなのでしょう。
これらの豆ぬりえは2、3枚が袋に入っていて、それらの袋が束になっているところから、好きな袋を一枚引き抜く形で販売されていたそうです。昭和23年当時で、一袋で1円くらいだったそうです。
このぬりえを寄贈してくれたのは、私の祖母の田舎の親戚の女性です。東京から遠い福島の田舎町で、彼女が一生懸命色を塗って、収集し、大事に保存していたぬりえです。やっと展示をする機会ができて、彼女も喜んでくれていると思います。(館)

投稿者:Nurie |投稿日:11/11/03 (木)

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