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中国ぬりえ調査 7

上海世紀昂立幼儿?((Shanghai Century Only Kindergarten)

3番目に訪問した幼稚園です。
園児数は、200人、10クラスあり、1クラスは20人位。
月謝は2500元(37500円)、モンテッソリークラス3000元(45000円)。
12月で創立5周年を迎える新しい幼稚園。

園長先生は、会議があるということで男性のちょう先生が案内してくれました。

<教育方針を掲げた旗>
幼稚園の教育方針は、
1.人材を育てる
2.家族が幸福になる源
3.児童の成長の楽園
で、モンテッソリーの教育を施すクラスも併設されている幼稚園でした。


モンテッソリー方式のアートクラス見学
5歳児、7人。その中には日本人の子どもが3人含まれていました。
ここでの授業は、「田舎のネズミと都会のネズミ」の話を利用し、田舎のネズミは何をしたいか子ども達に考えさせ、発表させ、その後に、先生が黒板に貼った紙に色の説明をしながら、川は青、公園は緑、道路は濃い青で塗るなど色の説明などをしながら描き、子ども達に色の意味を理解させいきます。

次に子ども達は完成した先生の絵を見ながら、描がきます。完成すると、絵を黒板に貼って、何が描かれているのか解説をさせていきます。
ある子どもは、先生の絵とは全然違う絵の「クリスマスツリー」を描いていました。何故なら、その子どもは、田舎のネズミはクリスマスを見たいと思うと考えたからでした。

このように次々と完成した作品の発表を続けていきました。
子ども達の想像力はいくらでも広がっていくので幼児教育は大事だなと思いながら見学しました。


<英語の授業中>
この幼稚園では、通常の幼稚園の教育のほかに関心があれば、「興味クラス」があり、墨絵、クレヨン、ダンス、中国拳法、書道、水泳(これはスポーツセンたーでする)などを用意していました。
月曜日から金曜日まで、色々な興味クラスが開催されていて、全員が必ず何かに入っているそうです。「興味クラス」は別途費用がかかるそうですが、人気のようでした。

ぬりえについての考えをお聞きすると、
1.教科書の中にぬりえが入っている。
2.2歳児の中でしている。2歳以上になると絵を描くようになる。
目的
1.手、指先は脳との協力関係にあるので、脳の働きをよくする。
2.手の筋力を鍛える
3.色に対する理解が深まる

この幼稚園の特色は、3番目の幼稚園は、東展幼儿?(Shanghai Dongzhan Kindergarten)と格林菲尓幼儿? (Greenfield Kindergarten)の中間に位置する幼稚園であると思いますが、それでもハイクラスの属する幼稚園であると思いました。モンテッソリーのクラスや興味クラスを用意しているなど、最近の幼児教育への要望を取り入れた先端の幼稚園であると思いました。

中国の幼稚園を訪問してみての感想
北京と上海の4つの幼稚園をみて、どこの幼稚園も子ども達が大変元気で園内は活気にあふれていると感じました。
ぬりえについては、2歳児の頃からぬりえをして、手先を動かし、色を理解させることは、手と脳の関係も発達することに役立ち、その後の子どもの成長のベースになるものだと感じました。
昨年訪問したフィンランドの保育園の先生の3才のお嬢さんについて、下記のようなコメントをしていたことを思い出しました。お嬢さんがぬりえが好きで家でよくされているそうで、最近は、「目と手の正確なコンタクトが付いてきているので、ぬりえが上手になってきて、小さい部分でも綺麗に塗れるようになった」と、より具体的に身体とぬりえとの分析をおこなってきださいましたが、まさに同じことを中国の幼稚園では実施しているということだと思います。

幼稚園については、一人っ子政策で子どもが大事にされていますので、教育に対して親達の期待がかなり高く、子ども達が自分の可能性を広げられるようにできるだけ支援をしたいという親達の熱意も感じました。単に勉強だけでなく、さらに芸術、文化的な面も重要視しており、それが先生たちの総合教育という言葉や、興味クラスの中に、芸術・文化や運動の分野を準備していることに伺えました。
中国の発展が今後も期待できると感じた幼稚園見学でした。

投稿者:Nurie |投稿日:09/05/31 (日)

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