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平成19年3月~5月企画展「きせかえ展」-3-

展示品の紹介 
「きいちのきせかえ」
   

1947年(昭和22年)頃からぬりえを再開したきいちは、自身がきせかえも好きであったので、翌年からきせかえの制作もするようになりました。きいちのきせかえでは、おしゃれな服も楽しいのですが、周りに描かれた小物や付属品に面白さがあると思います。
左のきせかえは、「藤娘」を踊る少女を描いていますが、踊りの発表会に見に来てくださった方にプレゼントする引出物の手ぬぐいやお菓子などまで描かれています。
右のお父さんのきせかえでは、カメラやタバコケースなどその当時としては先端のアクセサリーが描かれています。
デザイン面では、藤娘のきせかえは、紙面を4分割して、右から緑、青、ピンク、赤の色を下地に付けています。右のお父さんのきせかえでは、四角の白をベースに周りに赤の色を配色しています。きいちのほかのきせかえでも、下地の色やデザインを工夫していますので、チェックしてみてください。

「ミスユニバース」のきせかえ
1953年(昭和28年)大会で、日本の伊藤絹子が3位に入賞し、「八頭身美人」という言葉が流行しました。戦争に負けた日本人に、世界的な大会で入賞者をだすことができ、少し自信を取り戻すことができたニュースでした。
このきせかえは1959年(昭和34年)児島明子が優勝した頃のものと思われます。

「昭和40年代のきせかえ」
この頃には、紙面に入った横線を切り、パラパラ紙をめくりながら、きせかえができるものが登場してきます。"きるきるファッション"などという名前のきせかえなども同じようなものです。


「マーガレット パノラマブック」(ショウワノート)
きせかえ、家具セット、ぬりえ付き
とびだす立体セット(ポップアップ)
(わたなべまさこ画 1968年(昭和43年))
わたなべまさこは、少女マンガの作家ですが、私も子ども時代に大好きだったマンガ家です。
昭和40年代にはいりますと、ぬりえもきいちのようなぬりえ作家から少女漫画の作家が絵筆をとるようになりファッションを中心に描くようになりました。
その影響から、きせかえも漫画家の絵によるものが登場してくるようになります。
左のきせかえは、スカート部分を開くと、フワフワとした紙のプリーツ状のスカートがひらくようになっていまして、立体的なきせかえになります。『少年少女ふろくコレクション』(藝神出版社)を見ますと、同じようなものが、1962年(昭和37年)の『なかよし』の付録としてつくられていたことがわかります。立体になるドレスや家具が面白いですね。

投稿者:Nurie |投稿日:07/02/25 (日)

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