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平成19年3月~5月企画展「きせかえ展」-2-

展示品の紹介
  
昭和初期の「少女の友」の付録のきせかえです。人形の下にある小さい四角いものが、カレンダーです。上の絵の少女に着物、洋服を着せることができるようになっています。なんと凝った付録でしょうか。

昭和10年に発行の「あたらしいきせかえ人形」 的場朝二案・画 
  
箱には、「新衣裳・家具いろいろ・御料理付」と書かれています。 箱の中に入って いる少女は、手も足も動くようにできています。今までにこのような人形をみたことがありませんでしたが、非常に工夫されています。箱を組み立てると家や庭までできます。
人体のつくり、衣裳の豪華さ、小物のつくりなどを考えると、このきせかえは大変高価だったことでしょう。
 

有名人のきせかえ
昭和20年代、きせかえもぬりえと同じように子どもたちの遊びとして、人気玩具になりました。きせかえは、服を替えるだけでなく、おままごとと同じように遊んだりすることができますので、少女のきせかえだけでなく、お父さん、おかあさん、おじいちゃん、おばあちゃんなどが描かれたものもあります。それらを集めて、様々なシーンを想定して、遊びました。
今回の美術館便りの中では、珍しい有名人のぬりえをご紹介いたします。

「美空ひばり」のきせかえ
鶴田浩二と一緒に描かれています。1951年、松竹映画『あの歌超えて』で人気絶頂の鶴田浩二が扮する大学生を慕う役を演じているそうですので、その映画を表しているきせかえと思われます。きせかえのほかに、ぬりえに描かれた美空ひばりもいくつかありますので、当時から人気者であったことがわかります。

「君の名は」きせかえ
  
菊田一夫の名作であり、1952年(昭和27年)のラジオドラマとして放送されました。「番組が始まると女湯から人が消える」という伝説を残したほどの人気番組でした。その後、松竹で真知子役に岸惠子、春樹役に佐田啓二で1954年に映画となり、真知子がショールを巻く姿が「真知子巻き」として大流行しました。又ラジオ番組の冒頭で流されたナレーション・・「忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ」というフレーズも人びとの記憶に残ることとなりました。

投稿者:Nurie |投稿日:07/02/25 (日)

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