3月に入り暖かい日が続いて春めいてきていますが、コロナ感染の蔓延防止期間が延長され、気持ち的にはまだ春はこないのか、と寂しくなります。ぬりえの絵の世界だけでも春のひな祭りをお楽しみください。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものやテーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
3月のエントランスは、「嬉しい雛祭り」を展示しています。
今年は1月から雪が降り、厳しい冬の寒さが続いていますが、それでも3月、弥生の声を聞きますと春がやってきた、とい嬉しい気持ちになります。
1月の梅の花に続いて、3月は桃色の桃の花の季節となります。桃は、古代中国から邪気を払う神聖な樹木、花として大切にされてきました。実を食べると不老不死の仙人になれるとか、花も邪気を払うと言われていました。葉もまた漢方薬などに利用されてきたため、桃の花を飾ったり、桃の花を浮かべたお酒が飲まれたりしていました。
私の子どもの頃には、夏になると汗疹の予防のため桃の葉をお風呂にいれて入浴したりしていました。桃の花がピンクで綺麗なことは勿論、食べてもおいしい桃ですから昔から大切にされていたのでしょう。
以前山梨で桃の畑を見たことがありますが、一面ピンク色で大変美しかったです。またギリシャでピンク色の花の木を見つけて「桜の花かしら?」と思ったら、それはアーモンドの花でした。
日本人はピンク色の花を見ると、桜の花を想像してしまいますが、桜以外にも美しいピンク色の花はあるのですね。
小さい頃から桃色、ピンクに慣れている女の子や女性にとって、桃の花は一番心がうきうきする花の一つではないでしょうか。(館)