10月30日の閉館まで残り僅かとなりました。20年の長きにわたり、きいちのぬりえを愛してくださった皆様方に心より感謝申し上げます。最後のひと時をごゆっくりお楽しみください。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものやテーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:シンデレラひめ くつをわすれたシンデレラ
作 者:きいち
年 代:昭和20年代
10月のエントランは「お姫様を夢みる」をテーマにしたぬりえを展示しています。
子どもの頃に女の子が夢見たのは、お姫さまの姿であったことでしょう。絵本や映画、テレビなどで紹介されたお姫さまの姿にうっとりとして、自分がお姫さまになったことを想像しました。
空想の世界ではまず素敵なドレスや豪華な着物を着たお姫さまになり、帽子、手袋、扇子、首飾り、イヤリング、指輪など好きなように身に着けてみたものです。
素敵な姿になったら、又空想してダンスや踊りをしてみたり、美しい飾りがされた美味しいケーキを食べてみたり、絵を描いてみたり、何でもすることができた楽しい空想の世界でした。
小学三年生の学芸会で、私は「鈴虫姫」というお姫さまになったことがあります。歌もあるので、その劇はまさにミュージカル。いまでもその歌の一部を覚えているくらいです。
「お爺さん、お婆さん、さようなら。鈴虫姫は籠の中、いろいろお世話になりました~♪♪」・・・
劇というのはきれいな着物を着て、普段はしないお化粧をして、現実とは違う世界味わえる訳ですから、二倍にも三倍にも楽しかった思い出になっています。
9月号の美術館ニュースで「ドレス編」が子どもたちに人気とお伝えしましたが、ドレス姿の女の子はお姫さまに見える、という点がドレス編人気の秘密です。
今も昔も女の子の好きなもの、憧れはお姫さまですね。(館)