オリンピック、パラリンピックと、世界的にも非常に大変な中の開催となりました。
依然コロナのデルタ株が猛威を奮っていますので、更に気を引き締めていきましょう。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものやテーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル: はいおまちどうさま
作 者: きいち
年 代: 昭和30年代
9月のエントランスは、「おまちどうさま」と題しまして、食べ物がテーマのぬりえを展示しています。
昭和20~30年代のデパートの食堂のウィトレスさんが、「おまちどうさま」と運んできたところを描いたと思われます。
当時の子どもたちにとっては、レストランに行くというよりデパートの食堂に行くことが何より楽しみなことでした。「お子様ランチ」は1931年に上野松坂屋がお花見や上野の動物園に来る子どもたちに楽しんでもらおうと洋食をワンプレーとにして「お子様ランチ」と命名して提供したのが始まりと言われているそうです。
きいちのぬりえに食べ物のぬりえが数多く描かれているのには、日本がまだ貧しく豊かではない時代だったので、色々美味しい食べ物を描いているのだと思います。
日常の食べ物から、お正月やお花見、夏の冷たい食べ物、冬のお汁粉やお蕎麦などを描いています。
また東京などの大都市のデパートでなければ食べられないパフェやホットケーキなどのお洒落な食べ物もぬりえにして、東京ではこういうものがありますよ、と知らせていたと思います。
現代でもテレビ番組に食に関する番組が多く見られますが、美味しい物を嫌いな人はいないからでしょう。(館)