きいち没後15年 春の企画展
「懐かしい時、思い出の時、きいちのぬりえ」~きいち昭和の歌姫“美空ひばり”を描く~
開催期間:令和2年2月29日(土)~5月31日(日)
きいち没後15年の今年の春の企画展では、ぬりえ美術館開館以来初めて“美空ひばり”という人物をテーマに展覧会を企画いたしました。
美空ひばりと言えば、誰も知らない人はいないという人物であろうと思います。私はぬりえ美術館を開館して以来、きいちのぬりえとともに美空ひばりのぬりえを中心にコツコツとコレクションしてまいりました。また古いぬりえを見つけたよ、と言って美空ひばりの大きなぬりえを北海道から送ってくださった方もいらっしゃいました。
どうしてコレクションをしてきたのかと問われましたら、それは、美空ひばり以上の歌手はいない、特別の人、と思うからです。
昭和20年代、30年代では、スターたちのグッズ販売も限られていて、ブロマイドや雑誌の特集位なものだったと思います。そして子どもたちの世界にも、今と同様アイドル関連の商品として、ぬりえやきせかえなどにアイドルの顔が使われていました。
きいちは昭和30年代を代表する映画俳優、野球や相撲の選手や力士等の顔を沢山描いています。松島トモ子、浅丘ルリ子、高倉健、市川雷蔵、長嶋茂雄、大鵬、柏戸等など。そしてその中に当時大人気の美空ひばりがいたわけです。
美空ひばりプロフィール
◇ 本名:加藤和枝
◇ 生年月日:昭和12年5月29日
◇ 出身地:神奈川県横浜市磯子区
昭和24年、「河童ブギウギ」でレコードデビュー。
以後、1500を超える曲を録音し、「悲しき口笛」、「東京キッド」、「リンゴ追分」、「港町十三番地」、「柔」、「悲しい酒」、「おまえに惚れた」、「愛燦燦(あいさんさん)」、「みだれ髪」、「川の流れのように」などなど、放ったヒット曲は数知れず。平成元年6月24日の死去まで、40有余年にわたって日本歌謡界の第一線で活躍した。
没後の平成元年7月、真摯な精進で歌謡曲を通じて国民に夢と希望を与えた功績が認められ、女性初の国民栄誉賞を受賞。
~日本コロンビアオフィシャルサイトより~
美空ひばりを代表する絵として、悲しき口笛の映画の中の燕尾服姿がぬりえや雑誌などに取り上げられています。
「悲しき口笛」
丘のホテルの 赤い灯も 胸のあかりも 消えるころ みなと小雨が 降るように
ふしも悲しい 口笛が 恋の街角 露地の細道 ながれ行く