ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。こ
のコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
7月のエントランスは、「おしゃれな服で」をテーマにしたぬりえを展示しています。
レイをかけた様子は当時でも珍しいと思いますが、他にも「ハワイの子」、というぬりえを描いていますので、昭和30年代にもハワイは憧れの地であったと思われます。
「憧れのハワイ航路」は昭和23年に岡晴夫によって歌われた歌ですが、ハワイ航路は横浜~ホノルル~サンフランシスコに行く航路で、戦前は日本郵船の花形航路であったそうです。まだまだ飛行機で行く時代ではなく、船旅だったのですね。
その歌に歌われたハワイが、ずっと日本人にとって憧れの観光地として続いているのだと思います。フランスやパリが文学や芸術の憧れの地であるように。
今月はお洒落な服をテーマに、当時としては素敵な、ファッションセンスに溢れた服を着た少女達を展示しています。
きいちは元々お洒落なモダンボーイであったので、女性や女の子の服にも素晴らしいセンスを発揮しています。ぬりえに描かれた服のシルエット、服に描かれた柄、どこにどんな飾りを付けるか、どのような組み合わせにするか等など、子どもたちの家の周りには見られないようなお洒落な服であったので、当時の少女達の心をつかみ、こんな服を着たい!という夢を叶えてあげていたと思います。
憧れの服に色をつけているうちに、洋裁師さんになられた方もいらっしゃいました。
お洒落な服を着た少女たちをご覧ください。(館)