梅雨の季節を迎える頃となりました。今年は桜の時期が寒かったのですが、6月は梅雨らしい梅雨とでもいいましょうか、穏やかな降雨であって欲しいと思います。
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。こ
のコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:トモ子ちゃんのバレリーナ
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
寄 贈:飯塚 赫子氏
6月のエントランスは、バレリーナ/チュチュに憧れてをテーマにバレリーナのぬりえを展示しています。
赤いチュチュに赤いトーシューズ、可愛いトモ子ちゃんがバレリーナ姿でぬりえになれば、沢山このぬりえが売れたことだろうと想像できます。
松島トモ子は、月刊誌「少女」の表紙モデルを一人で10年間していたそうです。その雑誌の中で、バレー姿を数々見せていただろうと思います。映画に出演するとともに童謡も歌っていたので、子どもたちにとって、今で言う「アイドル」として絶大な人気を誇っていました。
そのアイドルが日本の舞踊ではない外国から来た踊りのバレーをするというだけで、何かお洒落な雰囲気が漂い、当時の少女たちを夢の世界に誘ってくれたのはないでしょうか。
今の子どもたちもこのようなドレスは大好きなようです。館内に「きいちのきせかえ人形」を置いて遊んでいただいていますが、その中にバレーの衣装があるのですが、この衣装が一番人気があります。その背景は、フィギュアスケートです。浅田真央ちゃんらのスケートが人気があるので、そのスケーターの衣装と似ているからのようです。女の子の好きなものは、変わらないのだなと実感します。
いまや日本のバレリーナは世界的になり、数々のコンテストで優勝者を出すほどになっています。戦後70年、時間はかかりましたが、踊りや音楽の芸術の世界や野球、サッカーなどスポーツの世界で通用する人材が出てきているのは、本当に素晴らしいことだと思います。これからも素敵なバレーダンサーが輩出されることを期待しています。(館)