『海外ぬりえ』 研究室 No.32 今月は、ロシア編です。
今月はロシアのぬりえ本をご紹介いたします。前回は、2012年5月にお姫さまと恐竜のぬりえ本をご紹介しています。
今回紹介のぬりえ本は、比較的気軽に購入して塗れるわら半紙のような紙に印刷されたぬりえ本です。
① "海賊のキャプテン”が表紙のぬりえは、ぬりえだけでなく算数や単語、迷路、数字をつないでいって絵の形を現すものなど、様ざまなことが一冊で学べる本になっています。最後のページには、回答が書かれています。小さい本ながら、126ページもありますので沢山のことが学べますね。本の中の絵は、何人かの人が描いていると思われますが、クラシックな印象で、大変雰囲気のある絵で面白いと思いました。
② 動物たちが沢山えがかれたぬりえ本は、①と同じようにぬりえだけでなく算数や単語、迷路、数字などを学ぶ本です。
絵を描いている人は一人で、①同様に個性的な絵になっています。ロシアの民族衣装やマトリョーシカなどが描かれ、それが私達には面白く感じられます。
この本もわら半紙タイプの本となっています。
③3つ目は、”五味太郎さんのいたずら書きの本”です。私はこの本を日本ではなくモスクワの本屋さんで見つけました。
実はこの本が日本人の五味太郎さんが作っているということがわかり、その後もアメリカのボストン、ロサンジェルスなど海外の本屋さんや図書館で目にしました。
いたずら書きのことをdoodleといいますが、外国では”いたずら書き”という言葉に余り否定的な部分がないようで、他にもdoodleと書かれた本を見かけています。
いかがでしたか? 来月は、フィンランドのぬりえ本をご紹介いたします。
今月のエントランス
『しゃしんをうつします』
年 代 : 昭和30年代
作 者 : きいち
海外から入ってきた写真技術もすっかり定着し、和装の花嫁さんも記念撮影です。
洋イスに腰を掛けると、着物の直線ラインに動きが出て、より美しくみえますね。やや伏目がちな視線も、少しだけ見える爪先もよく計算された構図で見ているだけで、カメラマンになったような気分になります。
メディア掲載情報
●読売新聞(夕刊)にぬりえ美術が紹介されました。
●FM江戸川で「きいち生誕100年」についてお話しました。