« 11月の美術館便り | メイン | 今日子ちゃんの「まりうた」 »

11月の美術館ニュース

霜月の声を聞くと、もう今年も残すところ2ヶ月かと1年の終わりが近づくのを感じます。
今年は夏が大変な猛暑でしたので、どんな冬になるでしょうか。寒くても、暖かくても、楽しく今年の残りの時間を過ごしていきたですね。

館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや  テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。

11月のエントランスは、花嫁さんがテーマのぬりえの展示でございます。

「およめさんとおなこうど」 
作者:きいち
年代:昭和20年代
寄贈者:石原真理子氏

花嫁さんが日本髪のお仲人さんに手を引かれて、結婚式会場に向かう様子が描かれています。
花嫁さんは初々しいものですが、初々しさはここに描かれたように少しうつむき加減になっているところに現れています。
昭和20年~30年代の花嫁さんは、ご近所に挨拶周りもしたものです。子どもたちは、綺麗な花嫁さんの姿を見たくて、どこまでもついて歩いて行ったものでした。あの頃一番身近で綺麗なものと言ったら、花嫁さんでした。ですから女の子の一番の憧れは、「花嫁さん」だったのです。

今では結婚式は披露宴を兼ねてホテルやハウスウェディングなどを利用するようになり、ご近所で花嫁姿を見る機会は無くなってしまいました。 また花嫁さんの衣装も和装よりもウェディングドレスが多くなっているようです。和服の豪華さよりも、ドレスの華やかさやお姫様のような気分になれるドレスのほうが人気なのかもしれません。
知人の結婚が決まり、来年結婚式を挙げることになりました。式場は、広島の厳島神社だそうです。昔からここで挙げたいと願っていたのだそうです。海の上の神社での式とは、何とロマンティックなことでしょう。今から写真を見るのを楽しみにしています。(館)

伝統工芸技術が脈々と息づく町町屋 vol.6
「竹工芸 翠屋」
11月は「モノづくり見学・体験スポット」の中から「竹工芸 翠屋(みどりや)」を紹介します。
「竹工芸 翠屋(みどりや)」は、江戸の伝統を受け継ぐ、100年3代に渡る「花籠(はなかご)」のお店です。
花籠とは、お花を摘み入れる竹かごのこと。竹の選別に始まり、竹割り・染色・編み上げの全行程を隣接する工房にて行っています。
この技術は二代目・武関翠月(ぶせき・すいげつ)さんの代に荒川区の無形文化財に指定されています。

工房兼店舗では、お客様とのコミュニケーションを大切にし積極的に作業現場を公開しています。2年前に日暮里の名所<夕やけだんだん>に面した場所に新たに出店されました。こちらは『モノづくり見学・体験スポット』として周辺散策の観光客に好評です。
三代目・翠篁(すいこう)さんは2代目と共に制作に励む傍ら、日本伝統工芸展・伝統工芸新作展に昭和61(1986)年より毎年出品し、NHK会長賞や奨励賞を受賞されるほどです。その出品作品は、官公庁や美術館などに収蔵されています。この11月には、初めての個展を開催とのこと。伝統工芸の道30年の節目に創作活動を集大成し、竹の魅力を再発見する作品を披露しています。
プロの華道家などにも愛され、近年では、翠屋の花籠を購入するために来日する海外のお客様もいるのだそうです。
芸術的な伝統工芸のお店ですが、気取ったところはありません。求め易い商品も取り揃えられています。
お店での人気商品は、「一輪挿し」(2500円~)と「バッグ」(28400円~)。特に一輪挿しは、マンションの洋室にも合うと評判です。他にも「箸」(800円)、「耳掻き」(1000円)、「箸置き」(200円~)、「おむすびかご」(1900円~)などの多種多様な商品がズラリと並びます。
これは、竹という素材の良さを広めるべく、自分たちだけでなく他の竹細工職人の作品も販売しているためだそうです。
日本では古くから様々に活用してきた竹のグッズ、日常生活の中に取り入れられてみてはいかがでしょうか。

竹工芸 翠屋
●所在地:荒川区西日暮里3-13-5 ●電話:03-3828-1746 ●営業時間:10時~18時半
●定休日:水曜 ●JR山手・京浜東北・常磐線、京成本線日暮里駅下車徒歩5分
【問合せ先】荒川区観光振興課 TEL03-3802-3111(内線461)
<参考>あらかわ産業Navi

ぬりえコンテスト作品大好評展示中!!
東京新聞主催のぬりえコンテストの優秀作品16点が展示中です。
応募された方のぬりえに対する様々な思いが伝わる作品の数々をご覧ください。
12月まで展示しています。

今月のエントランス
11月のエントランスは、花嫁さんがテーマのぬりえの展示でございます。

「おねえさまのはなよめすがた」
作者:きいち 
年代:昭和20年代
寄贈者:石原真理子氏

季節柄のよい秋と春、それとジューンブライドの6月はウェディングの季節ですね。街角の神社や教会で花嫁さんを見かけると、こちらにまで幸せを分けていただいたようで嬉しくなってしまいます。

投稿者:Nurie |投稿日:10/11/02 (火)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/1367

コメント

コメントしてください



(アドレスは非公開です)


今後の投稿のためにアドレスなどを保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)