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2010年1月の美術館便り


明けましておめでとうございます。麗しい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
今年も厳しい経済環境が予測されていますが、気持ちだけは前向きに、穏やかな気持ちで過ごして生きたいものです。
ぬりえ美術館では、館内は昭和30年代のように時間が静かに、豊かに過ぎています。
ぬりえ美術館で、子ども時代の気持ちに戻って、リフレッシュして、新しい年を過ごしていただければと思います。

■昭和30年代人気
きいちのぬりえが盛んであった時代は、昭和20年代~30年代ですが、昭和30年代は、いまだに人気のようです。
昨年12月に講談社から「なつかしの少女夢ふろく」という昭和30年代の少女クラブの付録の復刻版が出版されました。昭和30年代の少女クラブについていた付録の
絵物語や漫画など3冊の本類と絵葉書やしおりなどがセットになって発売されました。

昭和30年当時、私も「少女クラブ」や「なかよし」「りぼん」などの少女の月刊誌を楽しんで読んでいたものですから、迷わず復刻版を購入してしまいました。
私が小学生の時代には、月刊誌を購入している生徒はクラスの何人でもありませんでした。ですからそれらの月刊誌を友達同士で回し読みをしたものです。月刊誌は、その本体も魅力ですが、付録も購入する際には大きなポイントで。素敵な付録が欲しいために月刊誌を購入するということもあったほどです。今では考えらないことですが、近所の縁日では、付録だけを販売している屋台もありました。
女の子は、可愛い小物類が大好きですから、そのような魅力的な小物が付録に展開されていたものでした。いわゆるグッズというものが、まだ商品として販売ルートに乗っていなかったということもあったのではないでしょうか。
グッズ類が流通するようになるのは、私が中学生の昭和37年頃(1962)ではないかと思います。内藤ルネさんのコップやハンカチなどを購入した覚えがあり、いまだにマグカップが残っています。

■内藤ルネ
その内藤ルネの展覧会も、1月27日(水)から東京駅の大丸百貨店で開催されるそうです。
"内藤ルネ"とは、1952年、中原淳一に呼ばれて上京し、ひまわり社に入社。
昭和29年(1954)、「ジュニアそれいゆ」創刊と同時に主要メンバーとなり、イラスト・人形作品を掲載。この頃から昭和39年(1964)まで、少女雑誌各誌の口絵・付録・イラスト作品も多数手がける。昭和36年(1961)頃から1980年代まで、マスコット人形・食器・インテリア雑貨・キャラクター文房具などをデザイン、多数製品化され人気を博す。

内藤ルネもきいちと同じ頃に活躍されていますが、小学校の上級生から高校生までのきいち世代よりお姉さん世代に人気の作家でした。中原淳一に師事していた人ですから、イラスト作品を通じて少女たちに新しい、時代のファッションを教えていました。
白い家具の流行などは、内藤ルネからの発信でしたし、インテリアというものに関心をもったのも、内藤ルネの影響でした。
今再び、内藤ルネの作品が再評価されているのは、やはり今の社会の閉塞感を、昭和30年代の時代性が打ち破ろうとしているからかもしれません。

■平成22年度の計画
1.年2回の企画展の開催 
春(3月~5月)「昭和のノスタルジー」
秋(8月~10月)「昭和40年代のぬりえ展」~きいち以降のぬりえ本の展示~
2.海外のぬりえ展 パリにて、10月11日~23日開催
3.出版 「ぬりえの不思議」春頃 株式会社ぎょうせい より
4.その他の展示会
(1)2月19日(金)~26日(金)町屋文化センターにて
ぬりえ美術館ニューヨーク展(案)~なつかしぬりえ文化再発見~
(2)3月13日(土)~14日(日)荒川総合スポーツセンター
荒川区産業展 ぬりえコーナー

5.サロン活動
(1)童謡の会   毎月第三の水曜日 13:30~15:45 
(2)大人のぬりえ 毎月第三の水曜日 13:30~15:30
参加費:各1500円

今年も来館者の方に楽しんでいただけるよう、計画をしております。館内には、「ぬりえ体験コーナー」があり、いらした方はきいちのぬりえを楽しむことができます。

どうぞ今年もぬりえ美術館へいらしてください。ご来館をお待ちしています。(館)

投稿者:Nurie |投稿日:10/01/01 (金)

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