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2009年中国ぬりえ調査(3)

北京の幼稚園でのアートの授業風景

北京の幼稚園では、どのようなぬりえがされているのか、幼稚園を見学してきました。
今回北京で訪問した北京新世紀児童可幼稚園は私立幼稚園で、新興のお金持ちが住んでいるエリアにある中の上クラスにあたる幼稚園で、課外授業でされているアートクラスを見学しました。
この幼稚園は15の幼稚園を経営しています。今回訪問した幼稚園の創立は2007年。現在園児の人数は150名。7クラスからなり、2歳児から受け入れているそうです。時間は8時から17時まで。子ども達は夕飯をたべてから帰宅するので、幼稚園の入り口には子ども達の食事のメニュー表が掲示されていました。

アートクラスは幼稚園の月謝とは別にしている授業で、通常は年齢別のクラス構成ですが、アートクラスは3才半から6才までの希望する子どもたち20人が参加していました。授業には、絵の先生のほかに、幼稚園の先生一人が参加して指導していました。
今日の状業は、スリッパの作成でした。スリッパの形に切った紙に紙テープ、粘土とマーカーを使って、自分の好きなスリッパを作ります。先生がまず1枚、見本を見せ、テープの張り方や粘土のこね方、付け方などを説明した後に、各自作り始めます。

先生の見本作品
3才半からの子供たちですが、大変よく理解して、どんどん作っていきます。スリッパにはる紙テープののりをどちらの面につけたらよいのか分からなかった子どもたちもいましたが、だんだん理解して行き作業は進んでいきます。先生の見本とは違う形のものを作っていく独創的な発想の子どももいて、注目してしまいました。
小さい指で粘土をこねて、スリッパに貼っていきますが、ブツブツ話をしながら、これは「エビ」とか「顔」等と言いながら自分の頭の中にあるイメージで作っていきます。
   
子ども達の作品
1時間もするとどの子供たちも完成し、先生やお友達にみせながら、授業は終了となりました。

アートの先生は、卒業からまだ4年という若い先生ですが、ぬりえについて先生の意見を聞いてみると、今の親たちは単にぬりえを塗るだけでは満足せず、子ども達が自分で作ったものを好むので、ぬりえは幼稚園の月謝のなかのアートの授業の中でしているということでした。
もともとこの幼稚園がアートを重要と考えている幼稚園であるので、週に2回アートクラスがあり、1回は幼稚園の先生が、もう1回をアート専門の先生が教えているそうです。
ぬりえの効用としては、1つは集中力がつく、2、色を分かるようになる。葉は緑で、太陽は赤など。
もし違う色をつかったときには教えるが、間違いがなければ自由に描かせているそうです。

幼稚園の先生は、小さい子ども達にはよくぬりえをさせるのだと、子ども達の一人ひとりのファイルを見せながら説明してくれました。ぬりえは、想像力、考える力をつけるのに役立ち、手先の訓練や物の色が理解できるなどの効用があると考えているとのことでした。
1時間をよく集中して作業をしている子ども達に感激し、一生懸命作った作品に感動した幼稚園見学でした。

投稿者:Nurie |投稿日:09/05/15 (金)

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