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フィンランドには、「大人のぬりえがあった」

美術館便りの2月号で、標題の件をご紹介していますが、日本では、ぬりえをすると脳の活性化に良いと言われていますが、フィンランドで大人のぬりえを描いたイラストレーターのアンネ・ペルトラ(Anne Peltola)さんは、「脳」のことは全然知らなかったそうです。

アンネさんは、本来は詩や絵本の挿絵を描いたり、自分で絵本を作っている画家です。
フィンランドでは、赤ちゃんが生まれると、赤ちゃんにとって当面必要なものが入った「赤ちゃんパッケージ」が国からプレゼントしてもらえるのだそうですが、その中には、アンネさんの作った絵本が入っているそうです。アンネさんは、そういう人気作家なのです。

「大人のぬりえ」という言葉の響きが面白いと思い、作ったのだそうです。
販売してみると、絵がかれた情報やユーモアに、塗った人が友人に勧めることをして人気となっているそうで、現在、1号目も発売されたばかりの2号目も二刷りには入っているほどの人気本でした。購入者は、30~40代と老人が中心だそうです。
   
   
アンナさんの大人のぬりえ本
30~40代が中心購入者という点は、日本の大人のぬりえのターゲットとは大きく違います。フィンランドでは、30~40代の方々が、ぬりえに楽しみを発見していると思われます。ここには、フィンランドの長い冬があるということも人気の背景にあるのではないかと思います。

彼女自身は、子どもの頃にプレゼントされた厚いぬりえ本を良く塗ったそうですが、田舎の動物など身近にある生活と密着したものを塗っていたそうです。もっと面白い事実を教えてくれました。それは、彼女の周りのイラストレーターや画家の方の多くが、子どもの頃にぬりえが好きだったという人が多いということでした。ぬりえと絵には、やはり相関関係があるのではないでしょうか。

アンナさんは、昨年11月に母さんになられていますが、「これからは、子ども用のぬりえも作ってください」とお願いすると、「赤ちゃんの両手や両足でぬれるような、ぬりえなど面白いかも・・・」とおっしゃっていました。
ビックリするような発想ですが、プレイパークでも、大きな紙の上で絵を描かせるというお話を聞きましたので、手や足で塗るぬりえが生まれてくるかも知れません。今後が楽しみです。

投稿者:Nurie |投稿日:09/02/06 (金)

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