« 荒川ケーブルテレビ放送中 | メイン | 「小袖 -江戸のオートクチュールー」見学 »

6月の美術館便り

今月は、保育学会のシンポジウムをご報告をしたいと思います。
保育学会の報告

第61回保育学会が、名古屋市立大学人文社会学部山の畑キャンパス5月17日(土)~18日(日)に開催されました。
名古屋には、万博の時に行きましたので、早3年ほど経過しています。万博以来大変景気がいいと聞いていましたが、駅前のビルが大きく変わりモダンな建築になり、大変賑わっているのに驚きました。高島屋が若者に人気と聞きましたが、ビルの上のレストラン街はフロアも素敵にデザインされ、レストランは混雑しており、景気がよいことが実感されました。

保育学会は両日とも大変いい天気に恵まれ、特に17日は夏日という暑さの中開催されました。企画シンポジウムは5つのテーマがあり、これに加えて2つの特別企画が開催され、このほかに口頭発表497件、ポスター発表191件、VTR発表5件、自主シンポジウム20件、総計713件という大変大規模の学会でした。
名古屋市立大学人文社会学部山の畑キャンパスの広いキャンパスもシンポジウムに参加の人々で一杯でした。

17日のポスター展示

17日は、シンポジウムをご一緒させていただきました尾崎康子先生、竹井史先生がポスター発表、「子どもの表象機能を育てるぬり絵の開発」をされましたので、会場の体育館を見学しました。
子どもたちに、どんなぬりえがふさわしいか、開発されたぬりえと子どもたちがぬったぬりえとともに、ポスター展示がされていました。
参加者は展示されているポスターをぐるっと見て回り、自分の関心のあるテーマの提案者に質問をしていきます。提案者と見学者の距離が近いので、見やすく、質問も気軽にできる雰囲気でした。又、体育館の中には、保育、教育関係の出版社や保育用玩具などの販売ブースがあり、冷房のない体育館の中は熱気で一杯でした。
  
18日の自主シンポジウム18日(日)は15:10~17:10まで、「保育におけるぬり絵の意義を問いなおす」で発表させていただきました。20名ほどの方が参加されました。
当初はぬりえというテーマから、幼稚園の先生方が参加されると思っていましたが、大学の先生や学生の方々の参加が参加されたようでした。
[企画主旨] の「これまで,日本において,ぬり絵は保育の中に正当に位置づけられてこなかった。ぬり絵の意義を問うこともなく,美術教育の領域においては,それは子どもたちの創造性を損なうものとして,子どもの表現活動の領域からは排除される傾向にあった」にありますように、今までぬりえのことが提案、発表されてこなかったことが不思議ですが、今回初めて 心理学、脳科学、美術教育、美術館などの分野からぬりえについて提言がされたのでした。

発表内容●発表はまずぬりえ美術館から「歴史的背景と海外のぬりえ状況」を発表しました。海外での日本人気の中で、日本では今ぬりえが話題になっているが、これは変化する今の状況の中でぬりえが時代の流れにあっている新しいものであることをお伝えしました。海外のぬりえ実態としてはアメリカ、ロシア、イタリアの3カ国の状況をお伝えしました。
●尾崎康子先生からは、「心理学と脳科学からみたぬり絵」と題しまして、丸を塗ることの発達段階の状態やぬりえをしているときの脳の活動状態をニルス(NIRS)の装置を使って得た結果の報告等がされました。
子どもはぐちゃぐちゃ塗りをしますが、それも発達段階の一つでありますから、じっと子どもの成長を見守っていただくと、大体57ヶ月になるときちんと丸が塗れるようになってくるということが表をつかって発表されました。
●神吉脩先生は中学の美術の先生であった経験から、ぬりえのテーマについて考えられ、ゴッホのひまわりのオリジナルとレプリカの例から絵画にはぬりえ的技法が使われているという、実は美術教育の中にもぬりえ的なことをしていることが紹介され、「創造性を育むぬり絵」を提言されました。
 今まではぬりえについて語られてこなかったそうですが、今後も保育の中で、ぬりえが研究されることを願い、参加者で込み合う名古屋市立大学を後にしました。

名古屋名物
さて、名古屋名物といえば「ひつまぶし」ですが、味わってきました。お店につきますと、20名ほどの行列です。何分程度待つか聞いてみると20分程ということでしたので、行列の中に加わりました。その後もぞくぞくとお客様が来ますが、皆さん待ち時間をよく知っているのでしょう、帰る人もなく並んでいきます。
本当に20分で席につき、「ひつまぶし」を頂きました。東京でも「ひつまぶし」が食べられるようになりましたが、食べ方はまずご飯を四等分して、最初はそのまま、二膳目は薬味を加えて、三膳目はお茶づけで、最後はお好みでたべるという、なんとも飽きない食べ方で、堪能しました。

 来年の保育学会は、2009年5月16日(土)・17日(日)千葉大学で開催が予定されています。(館)

投稿者:Nurie |投稿日:08/05/30 (金)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/70

コメント

コメントしてください



(アドレスは非公開です)


今後の投稿のためにアドレスなどを保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)