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杉本博司展

昨日まで、銀座小柳ギャラリーで杉本博司展が開催されていました。
今回は、大型のアメリカの大劇場のモノクロ写真の展示でした。
作品のコメントは、映像が”美しい”という一言でいうしかなく、恥ずかしい。
しかし、美しいのです。なぜ劇場が美しいのか。劇場も美しい建造物であるのでしょうが、やはり杉本博司の写真が美しいのだと思いました。

杉本博司の写真は、千住博の「美は時を超える」の本の中で、蝋人形の歴史上の人物を映した作品が掲載されていて、そこで名前を知りました。その写真はまるで本物の人物を映したかのようにリアリティーのある写真でした。
その後、折に触れて海外に行くたびに杉本博司の写真展に遭遇しました。それはパリのカルティエの現代美術財団であり、ニューヨークのジャパンソサエティーであったりでした。
パリのカルティエの現代美術財の美術館で初めて本物の作品に出会ったのですが、その作品はネジなどの工具や円錐形などの形を撮ったものでありました。
そこでも美しさにびっくりさせられたのでした。美しいネジなど想像もつきませんでしたし、考えもしなかったのですが、ネジにうっとりさせられてしまったのです。
写真のテクニックなどはわからりませんが、どこまでもきめ細かな滑らかな肌のような写真とでもいうのでしょうか、エロティックな写真表面を感じを受けました。
その後のニューヨークのジャパンソサエティーの作品展では、動くはずのない水辺の写真の映像の中に、水が動いているような錯覚も感じました。そこまで写真が迫ってくるということなのでしょう。
そして、2年ぶりに今回東京でまた杉本博司を見ることができました。
大型サイズにすることは大変な技術を要するようですが、そのきめ細かさ、美しさに変わりなく、気品のある作品をみせてもらいました。

投稿者:Nurie |投稿日:08/01/13 (日)

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