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9月の美術館ニュース
残暑が続いていますが、それでも朝夕の風が少し涼しさを運んでくれるようになりました。
夜は虫の声を聞きながら月を眺めるのによい季節です。
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々に合った季節のものやテーマを儲けて月毎に展示しています。 このコーナーでは、月替わりのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
【今月の一枚】
タイトル:おままごと
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
寄 贈:林 包明様
今月のエントランスは、林様寄贈の秋の風物をテーマにぬりえを展示しています。
ままごとは子供の遊びの一番といってもいい遊びですから、この絵を見て、「懐かしい!」と思った方は多いのではないでしょうか。
ままごと遊びは、お父さん、お母さん、赤ちゃんなど遊ぶ人たちを家族に見立てた役を振り分けて、食事や炊事等を模倣する遊び、ごっこ遊びのひとつです。
このぬりえには、キッチンやテーブル、まな板にお鍋などが描かれ、まな板の隣には電気洗濯機のおもちゃが描かれています。この電気洗濯機から、三種の神器(白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫)の時代である昭和30年代ということがわかります。
ベビーブームの子供たちが大勢いた頃ですから、子供たちが4,5人集まっては、家の中で、また家の外でままごと遊びをしていました。このぬりえのような素敵なキッチンは誰もがもっているものではありませんでしたので、みかん箱をテーブルに見立てるなど、様々なものを見立ててて遊びました。貧しいから、物がないから工夫をして遊んだものでした。
ままごと遊びから、指先の動きやしぐさや挨拶など、生活の中でのマナーを覚えたりする、親たちのすることを見よう見真似で覚えて、それを自分の行動の中に生かしていくことができたのではないかと思います。
遊びながら、観察をして真似をして、体験して、理解するなど、遊びから様々に学べることがあります。これからも子供たちに様々な種類の遊びをしてもらいたいと願っています。(館)
JALカードの会員やファーストクラスの機内誌であるアゴラの「ビジネストレンド」というトピックスにぬりえが採り上げられました。
アゴラは㈱日本航空から毎月発行される会報誌で、ビジネスの最先端で活躍される世代とその家族をターゲットにしています。この冊子に”ぬりえが”採り上げられるということは性別、年齢共に、より幅の拡がりを見せ、ぬりえが単なるブームではなくてビジネストレンドとして見過ごすことのできない時代の流れであるということではないでしょうか。
ぬりえ文化が更に多彩に拡がり、そして深まって社会を豊かにしてゆくことができたら素敵なことと思います。
7月20日から8月31日の間応募され全国から寄せられたぬりえ作品の審査発表が9月20日に行われます。当館の館長金子も審査にあたります。
入選者には郵送で通知され、優秀作品はJOMOのホームページまたはJOMOステーション店頭ポスターに発表されます。
今年はどんな作品が選ばれるのでしょうか。どうぞ、お楽しみに。
JOMOホームページ
http://www.j-energy.co.jp/nurie/
【今月のエントランス】
林包明様 寄贈ぬりえ
今月は林包明様から寄贈いただいたぬりえの中から秋らしい作品を選びました。9月に入り残暑とはいうものの、すすきなどの草花に秋の気配が見られるこの頃です。 エントランスに飾られたぬりえの作品からも移り行く季節を感じていただきたいと思います。
【展示室のご案内】
10月28日(日)までコマーシャルのポスターや商品を中心に、絹絵などの日本画を展示いたします。
投稿者:staff |投稿日:07/09/01 (土)
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