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6月の美術館ニュース

 今年も梅雨の季節がやってきました。雨を楽しく過ごすには、雨の中に入ってしまうこと、すなわち雨を好きになることが一番かもしれません。雨が降れば、ゆっくり家の中で、読書をする、片付けをする、手紙を書くなどを落ち着いてできると考えてみたらどうでしょうか。
 さあ、雨の日に何をなさいますか?

 館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々に合った季節のものやテーマを儲けて月毎に展示しています。 このコーナーでは、月替わりのぬりえから1枚を選んでご紹介します。

タイトル:あめがふるからおうちで
作  者:きいち
年  代:昭和30年代

 今月のエントランスは、雨にまつわるるぬりえを展示しています。
「あめがふるからおうちで」は、雨で外に遊びに行けないので、お家で読書をする少女が描かれています。
 雨の日には、ぬりえも格好の遊び道具でした。テレビもない時代には、色をつけるぬりえが楽しい遊びだったのです。
 ぬりえは世界のどの国の子どもでも楽しんでいるものですが、しかし、ぬりえができなかったという時代や国も世界には、あるのです。
 今ぬりえ美術館では、海外でぬりえに関する調査をしています。その中で、子どもがぬりえをしなかった事例がまれにはあるのです。その理由のひとつは、「戦争」です。ベトナム戦争の頃に子どもだったベトナムの人たち、またベトナム難民として他国に逃れ、今は子どもを持つ幸せは家庭の奥さんとなった人が、「あのころはぬりえどころではなかった」と思い出して涙ぐむのです。だから、自分の子どもには思い切りぬりえをさせたいと述懐しています。
 チリでも軍事政権ができたとき、男の子は勇敢な遊びやスポーツが奨励され、ぬりえなどはしないほうがよいという雰囲気があったそうで、ぬりえはできなかったという事例をお聞きしました。国の強制的な政策におってはばまれた少年時代は、つらかったという。ぬりえが子どもの遊びの代表選手であることを証明する話ではないでしょうか。(館)


【第一回世界ぬり絵大会】のお知らせ
 来月7月15・16日に「第一回世界ぬり絵大会」が開催されます。ぬり絵の作品応募および大会入場は無料です。
 世界からもぬり絵が集合します。ぬりえ美術館館長金子の講演もございます。出展もしておりますので、ぜひご家族、お友達をお誘いあわせの上、ご参加ください。

●講演日時:7月16日(月・祝日)11時40分~12時
 「こころが元気になる楽しいぬり絵」ぬりえ美術館館長金子マサ

【展示会】
と き:2007年7月15日(日)12時(正午)~17時・7月16日(月・祝日)10時~17時
ところ:京王プラザホテル(東京・西新宿)本館5階 コンコードボールルーム
【作品応募】
応募締切日:2007年6月30日(土)第一次締切(展示会当日、会場でも応募できます)
【世界ぬり絵大会事務局】
株式会社メディカルトリビューン 国際会議イベント部内
TEL:03-3239-6611 FAX:03-3239-7117
E-mail secretariat@world.org http://www.worldnurie.org/

審査委員長 日比野克彦(東京芸術大学美術学部先端芸術表現科助教授)

【特設コーナーのご紹介】
1.「元気な脳をつくる脳活性化コーナー」光トポグラフィ装置を用い、ぬり絵の最中に働く脳を実際に映像でご覧いただけます。
2.「ケータイ絵かき」笹尾敦司氏(東京工芸大学芸術学部助教授)の指導によるハイブリッドぬり絵を体験できます。携帯電話やデジカメで撮影した写真を、その場で水彩ぬりえの下絵にします。素敵な水彩ぬりえを楽しんでいただけます。
3.「ぬり絵初心者体験コーナー」初めてぬり絵にチャレンジする人のために、BHA認定ぬり絵インストラクターが丁寧に個人指導をします。

【ぬりえ美術館掲載情報】
“読み聞かせぬりえ”を軸とした親と子のコミュニケーションツール、「ゆめのはこ」創刊号巻頭インタビューにぬりえ美術館が掲載されました。
テーマは「ぬりえの魅力は無限大。」館長がぬりえの魅力について語られています。

【展示室のご案内】
7月29日まで「きいちの大判ぬりえ」シリーズに使われたぬりえを展示いたします。

投稿者:staff |投稿日:07/06/02 (土)

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