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3月美術館ニュース

心が弾む春がやってきました。お雛様は春一番の楽しいお祭りですね。菱餅に表された桃色、白色、若草色の色には、春の願いを託したのでしょう。どれもこれも元気で明るく、希望に満ちた色です。春の息吹を体いっぱいに感じ取りましょう。

館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、テーマを設けて展示している企画展とは別に、その時々に
合った季節のものを月毎に展示替えしています。
このコーナーでは、月替わりのぬりえから1枚を選んでご紹介します。

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タイトル:たのしいひなまつり
作  者:きいち
年  代:昭和30年代
寄贈者: 福井 紅子氏

雛祭りは、五節句の一つで、桃の節句とも呼ばれます。
五節句は、一月七日《人日の節句》、三月三日《上巳の節句》、五月五日《端午の節句》、七月七日《七夕の節句》、十月十日《重陽の節句》をいいますが、季節の変わり目のことです。
 暦の中で奇数の重なる日をとりだして、季節の旬の植物から生命力をもらい邪気を払うというところから始まったものです。
 三月三日は、農家では本格的な農作業の始まる季節となるので、禊の行事を行い、3日の夕方に、人形に穢れを移して川に流しました。この祓い人形と雛遊びが混同されて、室町時代頃か、桃の節句に雛遊びの人形を飾るようになっていきました。
 源氏物語の中にも、幼い紫の君が雛を出して、いろいろな小道具や小さい家など座敷中にならべて遊んでいる様子や、雛人形の中から源氏の君とした人形をきれいに装束させて参内の真似をさせて遊ぶなど、雛遊びの様子が描かれています。
 
ぬりえサロンに参加している若い女性が、きいちのぬりえに見いだしている良さの一つに
「ハレとケ」の清々しさを上げています。この「たのしいひなまつり」のぬりえのように、ぬりえの中の少女は、正装して華やかです。今、自分たちの生活はカジュアルになって、このように正装する機会は余りないけれども、ぬりえを塗りながら、ぬりえの中に正装したときの気持ちがシャキッとする感覚を味わっているのです。昔私たちが、素敵な服装に憧れたように、キチンとした姿、気分に憧れているのです。皆様は、どのような気持ちになりますか?

【大人のぬりえサロン】
お客様からの問い合わせの多い「大人のぬりえサロン」の様子をご紹介いたします。
 「大人のぬりえサロン」毎月第3木曜日13時30分~15時30分 会費1500円(1回)
お好きな画材で、お好きな絵を塗ります。ある程度塗り終わると先生がアドバイスしてくださいます。
さらに手を加えて、完成させます。終わったら、生徒さん同士で見せ合ったり、写真を撮ったり。
和気あいあいとぬりえをしています。皆さん、月ごとに上達されています!


【展示室のご案内】3月企画展 昭和のぬりえ展 ―昭和10年~30年―
詳細に描きこまれた昭和10年代の日本画風のぬりえから、大きな目に太い足、三、四頭身の
皆様には思い出深いぬりえまで、昭和のぬりえの変遷をご紹介いたします。
きいちのぬりえの花嫁さん、お姫様、遊び戯れる少女のなかに、今人気のマンガやアニメの原点が
あったのです!そして今も新鮮。きいちの魅力は永遠です。

【今月のエントランス】
3月は女の子のお祭り「ひな祭り」。当時みられた色々なお人形をテーマに展示をしています。
子どもの頃はどんなお人形さんと一緒に遊んでいましたか?

【ぬりえ美術館掲載情報】
○雑誌:毎日新聞のフリーペーパー『トクプレ』3月号にぬりえ美術館が紹介されています。
○雑誌:日本ヴォーグ社発行『ペイントクラフト』美術館紹介コーナーに掲載されています。
○ 雑誌:『オレンジページ』3月2日号に脳が若返る大人のぬりえとして紹介されています。
○テレビ:テレビ東京「出没!アド街ック天国」町屋の名所の一つとしてぬりえ美術館が紹介されます。  (放映日:3月18日土曜日21時00分~21時45分)
○テレビ:NHK「乙女屋雑貨店」にぬりえ美術館が紹介されます。昔懐かしい少女の遊びを紹介し、それにまつわる思い出を語る番組です。
 (放映日:3月27日月曜日午後11時00分~11時29分)

投稿者:staff |投稿日:06/03/03 (金)

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