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都営線ポスターと大人のぬりえの人気の背景

■問い合わせ
最近のお問い合わせは、「町屋二丁目から、どのように行くのですか?」ということが多くなりました。これは都営線のポスターを見た方からの問い合わせということがわかります。
この都営線のポスターで、ぬりえ美術館は都電沿線の美術館として紹介され、最寄り駅が都電の町屋二丁目と書かれているからです。
国立博物館の法隆寺宝物館や国立近代美術館フィルムセンターと一緒にぬりえ美術館が一緒に掲載されていますが、きいちのぬりえの少女が、かなり目立つのです。きいちの魅力や偉大です。
下記都営交通局のHPでも見られます。
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/index.html

■「大人のぬりえ」の取材
取材もこのところ多くなっています。
テーマは、「大人のぬりえ」です。ラジオ局、FM局、新聞、テレビ局と殆どのマスコミからこの「テーマについて取材依頼がきています。
ラジオは東海ラジオ、FM局は東京以外のFM局に流れました。新聞、テレビは全国版ですので、今まで東京を中心に言われていた「大人のぬりえ」がじわじわ東京以外にも広がっているように感じます。

皆様の関心は、「大人のぬりえの背景は?」ということです。
いろいろ理由は考えられると思いますが、ぬりえ美術館で感じていることは、
1.今までは「ぬりえは子どものするもの」と考えられていたものの解釈が広がってきた。
新解釈がでてきたということです。
2.それには医学的な研究も進んで、「脳」についての研究が進み、ぬりえをすることが脳を活性化する のでよいということが分かってきたことがあると思います。
3.脳に良いとなぜぬりえが流行るのか、といいますと、
日本の高齢化の問題があります。高齢者が増えてきましたので、いつまでも認知症にならないような  願いから活性化によい活動をする、また老人保健施設などでの活動に「ぬりえ」が取り入れられている ことがあげられます。
4.それから2007年問題があります。定年退職したら自分の好きなことをしたいと考えている方がいる と思います。例えば、若いときには買えなかった憧れの楽器を購入したり、ピアノを習ってみたいなど 中高年向きの楽器教室が人気となっています。楽器と同じように絵を描いてみたいと願っている人も多 いと思います。しかし絵は誰でもが描けるもものではありません。絵を描く一歩手前の絵として、ぬりえ であれば誰でも描けます。
5.40代~60代の女性であれば、きいちのぬりえは、昔とった杵柄。あの墨の線で囲まれた絵をみる と、塗りたくてうずうずしてしまいます。体に染みこんでいると言ってもいいでしょう。
6.そしてぬりえ美術館の存在も人気の裏にあると考えられます。ぬりえは子どもの頃にするものですから、大人になるとすっかり忘れてしまっています。そこに、新聞やラジオでぬりえ美術館の記事を目にし たり、耳にしたりすると、昔の思い出に火をつけてしまうのです。「懐かしい!」と子ども時代のぬりえが 思い出されるのです。ここにも大人のぬりえが流行している一端があると思います。
7.ぬりえの一番の魅力は、やはり楽しいことです。子どもだけに楽しませておくのはもったいないです。大人も塗って楽しみましょう。

■今週は、3代にわたるきいちファンの方々が3組ほど来館されました。この中の一組の方と
保育関係の勉強で美術館見学が宿題という方が熱心にノートをとり、「ぬりえ文化」を購入されました。 ぬりえにも背景があることを理解していただきたいと思いました。
ぬりえ美術館は、まだ小学生や未就学の児童さんは10%程度の来館ですが、昨日、今日は、すでに きいちのぬりえを知っていて「きいちさん好き、可愛い」という子どもさんが
6,7名来館しました。小さい方にも知っていただきたいと思っていますので、嬉しいことです。

投稿者:Nurie |投稿日:05/10/30 (日)

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