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大阪府立大型児童館のつたやきいち展に行ってきました。


エレベーター前の展覧会会場
ぬりえや絹絵が季節毎、年代毎に展示されています。ぬりえコーナーもあります。

●大阪府立大型児童館とは
大型児童館は、館長が松本零士さんで、宇宙船をイメージした建物で、館内には、たくさんの玩具や巨大なジャングルジムなどがあり、見て触れて、様々な遊びが体感できる、子供にとっては楽しい児童館です。

●「おもちゃ博物館」という本に紹介されたおもちゃが収蔵されています。
大阪府立大型児童館には、「おもちゃ博物館」全24巻に発表された日本のおもちゃが収蔵されています。「おもちゃ博物館」の14巻「うつし絵・着せかえ・ぬり絵」の本の中にきいちのぬりえがあり、今回展示紹介されました。
当日は、この本の著者でありコレクターでもある多田敏捷先生にも会場にお越しいただいて、当時の収集の様子ならびにきいちの様子をお話いただきました。

●展示内容
その4階のエレベーター前のフロアの壁面と昭和30年代の街の中や、やはり壁面を利用して、数々のきいちのぬりえや絹絵、そしてミスタードーナツに使われた景品やポスターなど、大変珍しいものが展示されていました。
ここに展示されている絹絵は、多田先生がきいちに依頼したもので、昭和50年代頃に描かれたきいちが60歳代のものです。きいちの絵はどれも丁寧に詳細に描かれているのが特徴ですが、「いい仕事をしていますね!」という言葉にふさわしい、非常に素晴らしく描き込まれた絵でした。その絵が数多く展示されていました。
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(写真左)昭和30年代の街の中の展示。ケースの中にもぬりえが展示されています。
(写真右)ミスタードーナツの景品に使われたときのポスター等
1986年8月30日~9月15日までに開催されて景品やポスターなどの関連品が、全て展示されています。今でも、とても新鮮です。

●多田敏捷先生の玩具に対する考え方
多田敏捷先生は、おもちゃは、大事な「子供文化」「児童文化」であるという信念と「子供たちを楽しませてくれてありがとう」という感謝の気持ちを持って、玩具をコレクションし、玩具を単なる慰みものでなく、児童文化にしていきたいという考えをお持ちの方です。
おもちゃは遊びの道具だからと軽く扱われがちのものですが、私もぬりえを文化にしていきたいと考えていましたので、同じ考えをもって活動されている多田敏捷先生に出会えて、大いに同感し、大変な勇気をいただきました。

●多田敏捷先生のきいち観
多田敏捷先生が、きいちのぬりえをコレクションしたのは、きいちのぬりえの絵が一切子供だましをしていない。手抜きをしない。非常にまじめな絵であるということからでした。きいちのぬりえは一流の絵であり、きいちは子供文化の大事な代表者であるともおっしゃてくださいました。

女性にとっては、きいちのぬりえは本当に宝物ですが、どうして女性がきいちのぬりえを好きであったのか、当代の目利きの多田敏捷先生に上記のように言っていただいて、きいちが一流の画家だったから、誰もがきいちのぬりえの少女が美しい、可愛いと、好んで大勢の日本の少女たちが塗ったのだと分かりました。

展覧会は、4月の10日まで開催です。是非ご覧ください。

投稿者:Nurie |投稿日:05/03/31 (木)

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コメント

この記事は豊かな感覚を感じさせます。読み手に好感を与える文章でつづられています。

投稿者 山本紀久雄 : 2005年04月01日 16:16

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