コロナ感染防止のための緊急事態宣言の解除がなされましたが、第二波の感染の心配がなされている地域もあり、これからも気を緩めず、十分に気を付けていきましょう。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものやテーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:ビニールのレインコート
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
6月のエントランスは、「雨にあるけば」と題しまして、雨がテーマのぬりえを展示しています。
梅雨の季節というものは、しとしとと雨が降り続いたものですが、最近の雨は大雨、時に豪雨となり大きな被害を生んでいますので、困ったものです。
さて、今月のぬりえのこころの一枚は「ビニールのレインコート」というタイトルですが、あの時代はビニール素材が新しく、新鮮であったのでしょう。高級なイメー、お洒落な素材として、きいちはぬりえに描いています。
ビニールのレインコートから中の洋服が透けています。透けて見せるという服がそれまでにあったでしょうか。レインシューズも、単なる長靴ではなく、折り返しや前チャックの付いたもので、現代でも通用するモダンな靴を合わせています。こういう所に、お洒落だったきいちのファッションセンスを感じます。そしてそこに描かれたぬりえが、女の子のお洒落ごごろをくすぐるのです。
田舎の女の子が、ああ、こういうレインコートを着てみたいな、とか、東京に行けば、こういう素敵なレインコートがお店に売っているのだろうか、とか、色々想像を膨らませてしまったことでしょう。
雨の日には濡れたくないので、外出したくないものですが、レインコート、雨傘、レインシューズ等が素敵なものであれば、雨にも負けずに外に出かけたくなるものです。
雨の日でも、お洒落してお出かけしましょう。(館)