東京都荒川区町屋 土日曜のみ開館
開館時間:(3月~10月)12:00~18:00 (11月~2月)11:00~17:00

ぬりえ美術館

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5月の美術館ニュース(1)

コロナウィルスの拡大防止のため、5月も引き続き臨時休館をしております。
Stay home! 在宅も長くなりましたが、どうぞ命のために、お家にいましょう。

 
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものやテーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
   

タイトル:おいしそうなくだものばかり
作  者:きいち
年  代:昭和30年代
    

5月のエントランスは、「憧れの素敵な生活」と題しまして、憧れのシーンがテーマのぬりえを展示しています。

昭和20年代、30年代はいろいろと新しいライフスタイルやアメリカを中心とした芸術、文化情報が映画、ラジオ、テレビを通じて入ってきました。豊かなアメリカの生活をテレビでみて、憧れたものです。


「おいしそうなくだものばかり」の絵にある果物は、マスクメロンにバナナ、そしてブドウと美味しそうなだけでなく、とても高価な果物たちです。このぬりえが売られていた頃は、これらの果物は滅多に家で食べることができないものでした。
埼玉の田舎では、バナナを取り扱うお店は町に1軒だけでした。私がはしかで寝ていた時、祖父がその店で買ってきてくれた思い出があります。病気の時にやっと食べられる、特別な食べ物でした。また上京後には、繁華街でバナナのたたき売りを見かけたものです。今ではバナナをはじめ、メロンも種類が増えて、手ごろに買える果物になりました。


当時の方にお聞きすると、「ぬりえの中でそれらの高価な果物や食べ物を塗るだけでも、自分が食べたような気持ちがした」と聞いたことがあります。夢の中にあるもの、憧れのものをぬりえを通じて、自分の気持ちを満たしていたわけです。そういう事情を理解して、きいちは様々な憧れのものをぬりえの中に描いていたのだと思います。


皆さまのバナナの思い出はどんな思い出でしょうか。(館)

Posted: Nurie : 20年05月01日 | 美術館ニュース

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