台風や大雨など自然災害の怖さを知った10月でしたが、早い復興を祈るとともに自然の
美しさも味合わせて欲しいと願います。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:でんちく
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
11月のエントランスは、「音のあるすばらしい世界」をテーマに楽器などのぬりえを展示しています。
ぬりえのタイトルは、「でんちく」。でんちくとは電気蓄音機の略ですね。
ぬりえの少女の肩ほどもある大きなレコードプレーヤーが電気蓄音機です。
昭和30年代にこの電蓄が、私の家では廊下の端に置かれていました。伯父や叔母がいましたので、その二人が買ったレコードを聞かされていたと懐かしく思い出します。
電蓄のほかには、ラジオから音楽や浪曲、落語などが流れていました。ラジオはずっとかけていると時間代わりにもなりました。夕方になると赤銅鈴之助のドラマが流れてきて、それを聞きたいために外で遊んでいても走って家に帰ってきたものでした。
ぬりえの中にはピアノ、ハーモニカ、バイオリン、ラッパ、お琴等々、当時の少女達が習って楽しんでいたであろう楽器類が描かれています。和の楽器よりも洋風の楽器が沢山描かれているのは、時代の流れなのでしょう。
いまではスマホから好きな音楽を聴くことができます。このような世界が来ることを昭和30年当時誰が想像できたでしょうか。素晴らしい進化ですね。
音の世界、皆さまはどのような音の世界を思い出されますか。(館)