空、風、空気、草木、様々なものが秋めいて参りました。今年の夏がことのほか暑かったですから、爽やかな秋を存分に楽しみたいものです。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
10月のエントランスは、「一生懸命運動するのは気持ち良いね」をテーマにしたぬりえを展示しています。
タイトル:リレーせんしゅ がんばれ
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
運動会の華といえば、リレーではないでしょうか?
バトンタッチをする様子を描いたこのぬりえは、リ レーの中でも一番大事であり、難しいポイントを捉えています。
リオデジャネイロのオリンピックでは、400メートルリレーの決勝で、日本が銀メダルを獲得したことが大変話題になりました。特に日本の銀メダルは、バトンパスの技術を磨いた結果、獲得できたものと評判になったのです。日本チームのバトンパスは世界一とも言われているそうです。
今でもほとんどの国が、上からバトンを渡す従来の「オーバーハンドパス」を採用しているのに対して、日本は下から渡す「アンダーハンドパス」を採用していて、新たに取り組んだのが「V字型のアンダーハンドパス」だそうです。
これは走っているフォームのまま、受け手の腕振りが後ろに伸びたときにバトンを渡すので、スピードを落とさずに利得距離も稼げるというものですが、渡し手と受け手もスピードに乗った状態でもらわないと意味がないので、その点非常に難易度が高いものだそうです。
それを成し遂げられた背景には、やはり日本人の和の精神といいますか、協調性が生み出す「チームワークの良さ」があったからと選手たちも語っています。
運動をしながら、遊びながら、子どもたちは人とのつながり、思いやりなどを学んでいくのではないでしょうか。2020年東京オリンピックも楽しみですね。(館)