海外ぬりえ研究室NO.54 ロシア編
今月はロシア連邦のぬりえをご紹介いたします。
以前には2012年5月と2014年6月にご紹介しています。
今回ご紹介しますのは、縦21X横13.8cmと小さいながら123ページもある本です。
中味は、ぬりえばかりでなく迷路やパズル、間違い探しなどいろいろな遊びができる構成になっています。また絵のタイプも1種類ではなくいろいろな絵のタイプが入っています。
この本の絵が手書きであることも魅力的であると思いました。
それぞれのページには、どのように遊んでいくか解説が入っています。
ページ数は多いですが、飽きずに最後まで本を楽しむことができるのではないかと思います。表紙は少し寂しそうな絵ですが、内容は大変濃い本だと思います。
もう1冊は、升目の中に模様の練習をしていく本です。この1冊の中に、963個のパターンが入っています。
日本語を勉強しているモスクワの学生たちにぬりえをしてもらったことがありますが、その中の一人が積み木を組みたてるぬりえの中で、積み木のそれぞれの面に違ったパターンを描いた女性がいました。
ロシアでは、このようなパターンを勉強の一環の中で教えているのでしょう。放課後に子どもたちに絵を教える学校でも、パターンを使っているところを見たことがあります。
日本では余り目にしたことがありませんでしたので、大変面白い本だと思いました。
海外には様々な本があるものですね。来月もまた海外のぬりえ本をご紹介いたします。
「でんしゃがはしります」
年代:昭和30年代
作者:きいち
少女の体の前に提げているのは、電車の車掌さんをイメージした電車ごっこのカバンです。
この中に切符や切符切りのはさみなどが入っていました。これを提げればすぐに車掌さんです。そして長い綱で大きな輪をつくり、運転手さんと車掌さんが前と後ろに立って輪を持ち、お客様はその間に入って電車遊びをしました。今では余り見かけることがなくなりましたね。
ぬりえ美術館メディア情報
●都営地下鉄4線の車内に、「都電サポーターズ」としてまちの駅が紹介され、ぬりえ美術館も掲載されています。
●京成電鉄「ちょい旅」上野駅~町屋駅特集で、ぬりえ美術館が紹介されています。
4月~6月末まで
展示室のご案内
★春の企画展「童話・絵本のきいち」を開催し、童話・絵本のお話のぬりえを展示しています。