「海外ぬりえ」研究室No.51 今月は、シンガポール編です。
今月はシンガポールのぬりえ本をご紹介いたします。
今東京では、新しいぬりえの流行として細密画のような細かい絵のぬりえ本がフランスからやってきて人気となっていて、本屋さんの店頭には様々な細密画ぬりえ本が並んでいます。
この人気はフランスや日本だけのものではないようで、シンガポールのお土産としていただいたぬりえ本もこの種類の本でした。
この本では、シンガポールの名所、旧跡といわれる場所を描いています。その名所を近代科学の申し子のようなロボット君が訪れ、それぞれの場所に馴染みながら、旅をしていく様子が、描かれています。
シンガポールの伝統的な建築物は、中国であったりインド風であったりしますが、その国の建物のベースに伝統的な模様といいますか、形が含まれていますので、そのものがすでに細密画のようです。例えば建物のヒサシやテーブルに描かれた模様や龍の鱗模様などを
現代風にアレンジをして、伝統と現代のミックスの面白い効果をだしています。
表紙に描かれているマーライオンや魚の体に描かれた模様などは可愛らしくて新鮮です。
可愛らしいところが、女性に好まれている点の一つと思います。
インド寺院の建物に描かれている仏様は何体いるのでしょうか。仏様というより
大変人間的です。ロボット君もお参りしています。
建物のほかには、自然が描かれていますが、蓮の花やつぼみ、蓮の実、葉などが幾何学的
な線で描かれていて、美しい曲線を見せています。自然のものでさえ、このような模様になるかと、新しいぬりえ本の魅力を感じます。
このほか、シンガポールの近代的な高層ビル群、田舎の風景、屋台など、シンガポールに行ったら見られる景色をモダンにそして可愛らしく描いています。そこにいるロボット君の愛嬌に笑顔がふともれてしまいます。
これらの細かい絵に引き込まれて夢中になりそうです。
この細密画のぬりえ人気は今年も継続して大きくなっていくだろうと思います。
来月の海外ぬりえ研究室もどうぞお楽しみに。
今月のエントランス
「リレー」
年代:昭和30年代
作者:きいち
現代では、足袋に代わってスニーカーがランニングには欠かせないアイテムです。足下のスタイルは違えど、地面を軽く蹴って走る姿は、今も昔も変わらず、その楽しさを伝えてくれます。
ぬりえ美術館情報
ぬりえ美術館の人気グッズ缶バッジ(小)に、新しいデザインが加わりました!
右側の猫の絵柄は、特にご好評をいただいています。
展示室のご案内
★昨年11月に開催しました、ぬりえコンテストの優秀作品を館内に展示しています。
★館内にはぬりえ体験コーナーがあり、自由にぬりえを塗って楽しんでいただけます。