『海外ぬりえ』 研究室 No.48 今月は、ギリシャ編です。
今月はギリシャのぬりえ第2回目をご紹介いたします。前回は2012年の7月にご案内して
います。
今回のぬりえは、ロードス島に関連するぬりえとギリシャの祝日に関するぬりえ本です。
1、「色を塗って学ぶギリシャの民芸 ロードス島のデザイン」
ロードス島ガレー船などの船、花や鳥などの民芸に見られる主たるデザインが描かれてい
ます。
「3段オールのガレー船」は、オールの順序や船の帆に描かれた古代の神を通して、古典
時代のギリシャがこのデザインによみがえらせます。「鷲」は空の絶対的な王者であり、誇り高く未来を展望しています。
「カーネーション」ロードス島の冬季やギリシャのすべての種類の民芸に見られる、もっとも好まれた題材のひとつです。
この本はシリーズになっていて、12種類ものテーマが出版されています。
左ページには色見本がついており、それを見ながら塗っていきます。
子どもたちは、自分の国の文化をぬりえを通じて楽しみながら覚えることができますね。
2.「一年の祝日に色を塗る」
ギリシャの記念日の絵が描かれています。
「復活祭」キリストが復活したことをお祝いする復活祭。赤い卵をぶつけあったり、羊の肉を焼いたりするのが習慣ですが、子どもたちが卵をぶつけあっています。
「聖灰月曜日」は、凧揚げをして、その日はお肉を食べないそうです。聖灰月曜日は、イ-スターまでの40日間の最初の日になります。
「3月25日」は、トルコ人によって400年続いた奴隷の境遇から解放されたことを祝う日
です。
海外のぬりえ本を見ていますと、日本のぬりえには無いテーマを時々見ることがあります。
この記念日のぬりえ本も初めてみるものです。自国の記念日を意識的に学ぶことができ
て大変良いアイデアだと思います。
今回も珍しいぬりえ本をご紹介できたのではと思います。来月もどうぞお楽しみに。
今月のエントランス
『きんのふねにのるおひめさま』
年 代 : 昭和20年代
作 者 : きいち
1941年に講談社の絵本として「コガネノフネ」が出版されています。その絵本のお話
を元に描かれたぬりえだと思いますが、生憎詳しいストーリーがわかりませんでした。
当時はポピュラーなお話だったのでしょう。
ぬりえ美術館情報
きいちの手ぬぐいが4種類発売されて、大変好評です。 1枚1,200円+税
【展示室のご案内】
★きいち没後10年 「ありがとう 忘れない」第二弾を 開催しています。
★館内にはぬりえ体験コーナーがあり、 自由にぬりえを塗って楽しんでいただけます。