今年の夏は、どのように過ごされますか。図書館などでゆっくりと本を読むのもいいですね。暑い時間を涼しく過ごすことができます。 外で過ごされる場合は、水分をとって、熱中症には十分に気をつけてください。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:スツールに腰掛けて
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
8月のエントランスは、夏のスタイルブックと題しまして、ファッションに関するぬりえを展示しています。
昭和30年代をよく表しているスツールが描かれています。赤とブルーのスツールと大変良く似たスツールが私の家にもありました。色は赤と黒でした。
きいちのぬりえには、その時代、時代の流行、ファッションが描かれていますので、子どもの頃にきいちのぬりえで育った人には、懐かしくて堪らない
魅力があると思います。このスツールを見たら、「そうそう、こういうものがあったわ」と思い出されるからです。
流行のものを描いてはいますが、すこし先端の流行であり、誰でもがそれらの持っていないような早い時期に描いて見せています。まだまだ豊かではなかった時代ですから、そういう新しいものがあるとは知っていても、誰もが買える時代でもありませんでした。
しかし描かれたものは、子どもにとっても、それは格好いいものとして、目に映ったとみえて、きいちのぬりえは大変な人気となり、よく売れたものです。こんなものを着たい、着てみたい、こんなものを欲しいな、という気持でぬりえをしていたのだと思います。
スツールに座っている少女のストライプのパンツも「サブリナパンツ(オードリー・ヘップバーンの映画で流行したパンツ)」のように少し丈が短めで、丁度今の流行と似ていますね。またお隣の四角いスツールに座る猫も三毛や虎のような雑種の猫ではなくて、血統種付き猫のようです。(館)