東京都荒川区町屋 土日曜のみ開館
開館時間:(3月~10月)12:00~18:00 (11月~2月)11:00~17:00

ぬりえ美術館

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7月の美術館便り

7月になりますと、七夕を始め各地で納涼のお祭りが始まりますね。このぬりえ美術館付近では朝顔市、ほおづき市など東京の伝統的なお祭りが楽しめます。皆様の地元ではいかがですか。


ぬりえのこころ -今月の一枚- 

館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや  テーマを設けて月毎に展示しています。こ
のコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。


タイトル:くだもののおくりもの
作  者:きいち
年  代:昭和30年代
寄  贈:新井 光男氏


7月のエントランスは、美味しいものを食べてをテーマに食べ物に関するぬりえを展示しています。
果物籠にいっぱいにつめられた果物。高級なメロンやバナナが輝いています。
最近果物屋さんでもこのような果物籠を見かけなくなりましたが、私が子どものころ、果物屋さんの店先には大きな籠に果物をつめて飾られていたものです。

又自分の家では、お盆などの仏事の際に親戚や知人から贈られてきて、仏壇の前に置かれていたことなど思い出します。最近は籠というより、紙箱につめられた果物が多くなりましたね。


20年ほどまえに奈良に仕事ででかけた帰りの電車の中で、結婚式の引き出物にこの大きな籠を持った人を見かけたことがあり、大きくて持ち帰るのに大変だろうなと思ったことがありました。地域によっては、引き出物に大きなものを贈る習慣があるのでしょうね。


今月展示のぬりえの中の食べ物は、デコレーションケーキ、ホットケーキ、アイスクリーム、かき氷、綿あめ、ジュースなどですが、昭和30年代なかなか食べられなかったり、お洒落な食べ物であったと思います。東京から今なら1時間ほどの埼玉県の私の田舎でも、デコレーションケーキはクリスマスシーズン以外には販売されていませんでしたし、ホットケーキは、自分の家で作ったこともありませんでした。小学校の4年生になって、東京に上京してきてデパートの食堂に行って、食べた思い出があります。今でもホットケーキは、大好きです。


きいちが食べ物をいろいろ描いている背景には、まだまだ貧しい時代のためこのような食べ物を誰もが食べられなかったため、せめてぬりえの中だけでも美味しいものを食べた気持になってほしいと描いていたのです。(館)

Posted: Nurie : 15年07月05日 | 美術館だより

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