明けましておめでとうございます。今年も皆さま方に楽しんでいただけるように、可愛いぬりえを展示してまいりますので、ご支援賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:はごいたもって
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
1月のエントランスは、楽しいお正月をテーマにしたぬりえを展示しています。
門松の前で、大きな羽子板をもった晴れ着姿の大変お正月らしいぬりえです。
この少女がもっている羽子板は、実際に羽を付いてもいいのですが、大きくて重すぎますので、飾っておく"飾り羽子板"と呼ばれるものになります。
羽子板は、女の赤ちゃんが生まれて初めて迎えるお正月を「初正月」といいますが、日本では遠い昔から初正月を祝って、赤ちゃんの祖父母・おじ・おば・お仲人・親しい友人などが、羽子板を送る習慣がありました。ちなみに男の子には破魔弓を贈ります。
羽子板には初めは絵具で左義長(正月が終って門松などを焼く宮中の行事)を描いていましたが、江戸時代から歌舞伎の俳優を押絵で作って板にはったものが流行したそうです。お正月の羽根突きは、江戸の昔から女の子の遊びです。そしてこの羽子板は、赤ちゃんの無病息災のお守りの意味も持っているのだそうです。
今ではこのぬりえのような風景をみることは少なくなり、女優さんたちのポスターやカレンダーに見ることができるくらいでしょうか。
皆さまの今年一年のご多幸とご健勝をお祈りいたします。(館)