今年も暑い夏となりそうですが、夏のお祭りや旅行などイベントの計画は進んでいますか。いつもと違う事をする、違う世界にいることは、とても良い気分転換になることでしょう。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:かわいいきんぎょ
作 者:きいち
年 代:昭30年代
8月のエントランスは、夏の子どもたちをテーマのぬりえを展示しています。
夏と言えば、金魚!が浮かびます。
夏になるとどこの家でもガラスの金魚鉢に金魚を入れて飼っていたものです。埼玉の田舎や東京にでてきてからも、夏の時期には、金魚をいれた竿をかついで、金魚屋さんが売りにきてもいました。
その金魚屋さんが売り歩くときには、「きんぎょーえー、きんぎょー」という独特の売り声をかけて、町内を売り歩いていました。その売り声を聞けば、あ~、夏が来たのだな、と感じることができました。
縁日では、金魚すくいがあり、子どもたちの人気の屋台だったと思います。丸い枠に薄い紙をはったポイと呼ばれる金魚すくいをもって、ポイの紙を破らずに、何匹の金魚が取れるか競います。 不器用な私が、どういう訳か金魚すくいは得意で、何匹も金魚をすくうことができたので、よく金魚すくいを覚えているのかもしれません。
当時は、着物をよく着ていました。昭和30年代に高度成長で景気が良くなってきたためか、着物が流行したようです。そのため、夏の盆踊りなどは、皆さんが浴衣姿で踊りを踊ったり、見物客の人たちも浴衣姿が見られました。私も、お祭りには半纏や浴衣で山車を引いたりしていましたが、祖母が作ってくれた絽の着物には、大きな金魚が描かれていました。他の子どもたちの着物にも、夏というと金魚がよく描かれていたものです。
赤い金魚、可愛いですね。(館)