秋がだんだん深まって参りました。読書の秋、芸術の秋、食欲の秋、ファッションの秋など秋になるといろいろなことがしたくなりますね。健康をきづかって、スポーツの秋に挑戦される方もいらっしゃることでしょう。ご自分の時間を有効に使って、楽しんでください。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:はなよめさん
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
10月のエントランスは、花嫁さんをテーマにしたぬりえを展示しています。
1950年代、人々の暮らしが徐々に豊かさを取り戻してくると、花嫁さんの衣装も華やかになってきました。
戦前は黒の留袖が主流だったそうですが、柄の入った振袖を着るようになっていったそうです。 結婚式は自宅や神社での神前結婚式でしたが、公共の式場や施設で執り行うスタイルへの変化をしていきました。
この絵には、振袖の花嫁さんとウェディングドレスの花嫁さんが描かれていますが、実際には昭和30年代の後半頃から、ウェディングドレスが登場してきますが、実際の結婚式では、まだまだ和装の花嫁さんが主流でした。
昭和30年頃、私の叔母が洋裁を習っていまして、洋裁学校で布ではなく、"紙"を使って、水色のウェディングドレスを作りました。生徒さん全員がウェディングドレスを着て写真が写っていたのを思い出します。まだまだウェディングドレスは、珍しいものだったのです。
今では、結婚式も秋に挙げるのではなく、6月のジューンブライドが増えたり、着物の花嫁姿がへり、ウェディングドレスが主流になっているのを見ますと、時代の変化を感じます。
きいちのぬりえには、その頃には珍しいウェディングドレス姿の花嫁さんが沢山描かれています。流行をいち早く感じ取るきいちならではないかと思います。(館)