『海外ぬりえ』研究室 No.10 今月は、タイ編です。
タイ王国、通称タイは、東南アジアに位置する立憲君主制国家で、東南アジアの中心に位置し、国土面積は約51万4000平方キロメートル(日本の約1.4倍)ミャンマー(ビルマ)、ラオス、カンボジア、マレーシアと国境を接している国です。首都はバンコクです。
旅行としてたびたびバンコクを中心にタイに行ったことがあり、その中で収集したぬりえ本をご紹介いたします。
首都バンコクでは、東京と変わらない生活水準になっていますので、子ども達も携帯電話を持ち、ゲームに夢中です。しかし、少し田舎に行きますと、まだまだ本の世界をしらない子どもたちもいるそうで、学校の教科書も個人の所有ではなく、学校においてあり、それを共通で使うというところもあると、お聞きしたことがあります。そのような地区では、ぬりえなどを楽しむことはしていないかもしれません。
バンコクでは、街中やマーケットの中の本屋さん、キオスクのようなところで、ぬりえが販売されています。
内容は、歴史ある国ですから、タイの伝統と文化をあらわす物語のぬりえを始めとして、最近のアニメブームを繁栄したぬりえ、そして日本のマンガやアニメのぬりえなど多種多様なぬりえ本がありました。
タイでもっとも人気のあるぬりえは日本のアニメのぬりえだそうですが、タイの民話や物語、世界の童話、タイの生活、文化を伝えるものなどが沢山販売されています。それは、タイ政府の政策として、「子どもたちにタイの伝統文化を伝える」ことを取っているからだそうです。タイは大変重要な政策を実施していると思いました。
今回ご紹介するのは、民話の「金の魚」という物語のぬりえです。物語にそってぬりえをしながら、その民話を覚えるようになっています。絵がとてもタイらしく、手描きであることも魅力になっていると思います。
バンコクでは日本のアニメが人気ということなので、「とっとこハム太郎」にぬりえがありましたので、ご紹介します。バンコクでも子ども達は、アニメのクレヨンしんちゃんが好きで、親たちは一休さんを子ども達に見せたいと言うことを聞きました。これなどもまったく日本と同じだなと思いました。
今月のエントランス
タイトル: 『はれぎ』
年代:昭和30年代 作者:きいち
このぬりえは、七五三の時の晴れ着ですね。七五三のときには、小さいながらもお振袖の豪華な着物を着て、気持ちが華やいでいるようです。頭には、大きなリボンがついていますが、このリボンをつけることが昭和30年代の七五三の定番でした。
ぬりえ美術館メディア情報
・10月10日発売の女性誌『ノバリエ』(講談社)に「大人のぬりえサロン」のデコぬりえ®が紹介されます。
・丸ごと1日きっぷ「いっとく」の紹介ポスターにぬりえ美術館が掲載されます。都営地下鉄や都電荒川線などの駅や車内に掲示されるそうなので探してみてください。
【展示室のご案内】
8月~10月の館内展示は10周年記念企画展として、きいちの絹に描かれた美人画や童女画など珍しい作品を展示しています。
「ぬりえ体験コーナー」もありますので、ぬりえを塗って楽しんでください。