« Shinyaさんのばれー | メイン | サンデー毎日12月14日号のご案内 »

12月の美術館便り

NHKラジオ「どよう楽市」"楽市カフェ"
1月8日(土)NHKのラジオ番組「楽市カフェ」に出演をさせていただきました。
「楽市カフェ」は、ネオシニア世代を中心に、新たなチャレンジをしている方や、豊かな暮らしを実現しようとしている方などをゲストに招き、お話を伺うコーナーです。
ネオシニア世代であり、かつ会社を母親の看病のために退職し、その後新しい生き方として「ぬりえ美術館」を開館した人ということで、出演のお声がかかりました。
この番組の司会者は、残間里江子さんとNHKのアナウンサー大沼ひろみです。残間里江子さんは、1950年仙台市生まれのネオシニア世代。アナウンサー、編集者を経て80年に企画会社を設立し出版、映像文化イベントなどを多数手がける女性ですが、山口百恵さんの著書「蒼い時」をプロデユースしたことでつとに有名な方です。最近の著書に「それでいいのか蕎麦打ち男」「モグラ女の逆襲」などがあります。

「楽市カフェ」は男性の出演者が多いそうで、「それでいいのか蕎麦打ち男」を出版している残間里江子さんとしては、ネオシニア世代でも活躍する女性の出演者を希望されているそうで、11月8日は金子の出演となりました。
私の個人的感想ですが、NHKの場合、テレビもラジオも台本がしっかりあります。どのような内容で番組を進めていくか台本が作られます。元会社勤務の私としては、そのように事前準備がしっかりしていることは、どのように進めればいいか分かるので、安心して番組に望むことができます。

今回の「楽市カフェ」は、1.ぬりえの魅力、2.ぬりえ美術館とは、3.お客様の反応、4.美術館ができるまで、5.ぬりえ美術館をする前はどんな仕事をしていたか、6.母の病気をきっかけに退社、7.日本のぬりえ文化を海外に! 8.大人のぬりえブーム、9.これからの夢、という構成でお話をさせていただきました。
この日は、着物でスタジオに伺いました。ぬりえと着物というのも相性がいいと思っています。なかなか美術館の中で毎週土日に着ていることはできませんが、講演会とか
このような特別の機会の時には、なるべく着物を着るようにしています。
スタジオに入ると、司会の大沼さんから「今日はお着物ですね。」と紹介を受けましたが、着物姿というのも珍しいからでしょうね。

残間さんは私と同じ学年だったそうなので、きいち世代ですから、ぬりえが大変懐かしかったようです。音楽が流れている合間に、ぬりえをして楽しんでいらっしゃいました。
 お話の中で、ぬりえ美術館開館のきっかけになったことのひとつに、「以前の会社にいたときにフランス出張があり、そこでフランスの文化と遭遇したことがカルチャーショックとなり、日本文化を見直すきっかえになった」、ということをお話したのですが、1980年代に、「女性が仕事で海外に行っている人がいたのね」と大変びっくりされたようでした。
確かにあの当時国際部関係は別ですが、国内部門の場合は男性でも海外に出張をするということは珍しい時代でした。しかし、担当者ということで、女性でも出張をさせてくれた会社は本当に素晴らしい会社であったと思いますし、有難いことであったと思います。あの海外出張がなければ、日本文化に関心を持たず、さらに「ぬりえ」が日本の文化の一つという思いにも至らず、ぬりえ美術館の開館もなかったと思います。

2010年開催予定のパリの「世界のぬりえ展」
今まで海外を歩いて、種をまいていたことが実を結びそうな計画があります。それは、パリの子ども図書館から2010年に「世界のぬりえ展」を開催するので、日本のぬりえの協力をお願いされ、コラボレーションをすることです。
子ども図書館では、10年前から世界の古いぬりえを収集し始めたのだそうです。図書館では本を読むことがメインです。そのためぬりえは塗るものですから、ぬりえ本は図書館になかったのだそうです。

しかし、「ぬりえ本をテーマにした図書館はどこにもないし、関心がない。だからこそぬりえの展示をすることに意義がある。」と子ども図書館のディレクターは、「世界のぬりえ展」を開催しようとしているのです。
ぬりえ美術館の考え方も同じです。ぬりえ美術館の開館時の2002年、ぬりえについてだれも関心をもっていませんでした。しかし子どもの頃、ぬりえは誰もがしています。だから美術館を開館して、ぬりえ文化の提唱をしているのです。

フランスは幼稚園教育の中に、ぬりえが取り上げられています。ぬりえを使って美術教育にも生かされています。幼稚園の子どもたちや先生たちに「世界のぬりえ展」を見ていただければ、他の国のぬりえと比較して、日本のきいちのぬりえの繊細さや装飾性、情緒性そして美しさをより深く理解していただけるのではないかと思います。 

そのために、いい展覧会になるように準備をしていきたいと思います。(館)

投稿者:Nurie |投稿日:08/12/05 (金)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/202

コメント

コメントしてください



(アドレスは非公開です)


今後の投稿のためにアドレスなどを保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)