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ぬりえ美術館便り 11・12月合同

11月11日(日)~12月2日(日)まで、ドイツで、「日本のぬりえ展 Japanische Nurie-Malerei」を開催いたします。

2006年、日本文化の新しい一面として、ニューヨーク(NY)で「ぬりえ展」を催し、世界に向けて初めて日本のぬりえを紹介いたしました。
最近海外では、日本が様々な分野で大変人気となっているのをご存知でしょうか。特に世界のアニメの6割が日本製といわれ、マンガ、アニメなどが日本のソフトパワーとして、世界中で大人気となり日本の魅力を広く伝播させています。
日本で生まれた大人向けのマンガが海外に発信され、子どもから大人までマンガ、アニメを楽しむことが、海外に普及して、世界中で楽しまれ、日本ブームの源になっています。

NYにおけるぬりえ展では、「きいちのぬりえ」の最大のポイントである線の美しさ、繊細さが評価されました。日本画の筆遣いを生かした揺らぎのない線、紙の中でのぬりえと余白の独特のバランス感覚、構成力を持って描かれたカワイイ日本の少女の絵のオリジナリティーがきちんと理解され、評価され、さらにはぬりえが入った袋の表紙絵の鮮やかな色彩がポップであると人気を博しました。

日本では、最近大人がぬりえをするという「大人のぬりえ」が人気となっています。
世界の中で、日本が高齢化率ナンバーワンということから、高齢者の研究が進み、「大人のぬりえ」に関しては、日本が世界最先端の国であります。しかし、世界中に高齢者の方がいらっしゃいます。ですから、日本から大人のぬりえが世界に広がる可能性があります。

そのためには、日本のぬりえの情報発信をしていくことが必要です。世界に受け入れられるぬりえとして、きいちのぬりえを、日本のぬりえの代表として、また日本文化の新しい一面として、ドイツに発信をしていきます。

今回の会場は、ドイツのカールスルーエ市 にあります国際交流センター(ibz)です。

<会場のIBZ>

<IBZのセンター長のシューハートさんと筆者>

さて、カールスルーエ市はどのような街でしょうか。
2015年にカールスルーエは誕生300年になる人口30万人のドイツ南西部に位置する都市です。近隣には高級リゾート温泉地として有名なバーデン・バーデンがあります。現在は科学、研究、先端技術の中心地として豊かな伝統を有した、学究の街であり、国の裁判所の最も重要な憲法裁判所および最高裁判がある司法の中心地でもあります。
 カールスルーエの歴史は、カール・ウィルヘルム辺境伯の時代に、星形に整備された都市の幻影を見たことから、1715年に礎石が築かれ、お城を中心に扇形に街が造られています。当時この街の都市計画は、ヴォルテール、ゲーテ、ナポレオンなどの人々を感嘆させたといわれているほど、画期的な都市造りの街でした。今でもその街並みは、周りの環境とあいまって「緑の扇の街」と呼ばれています。

カール・ウィルヘルム辺境伯のお墓のピラミッドの後ろにもお城が見えるのですが、どの道からもお城がみえるように都市計画された街です。

カールスルーエを代表するのは都市計画ばかりではありません。ヨーロッパ一と評価される100年以上の歴史を持つ先端的なトラム(市電)があり、世界各国から視察に訪れるという優れた交通システムを持っています。

<カールスルーエのトラム>
このトラムは、例えてご紹介しますと、都電荒川線が王子駅まで行くと、京浜東北線になり、東京駅まで行くと新幹線になってしまうという交通システムなのです。乗ってみないと想像しにくいのですが、一度私もこのトラムでバーデン・バーデンまで行ってみて、やっと仕組みが理解できました。

又、カールスルーエには、7つの大学がある学究の街でもあります。中でもカールスルーエ大学は、ドイツの三大エリート大学の一つであり、カール・ベンツも学びました。現在カールスルーエ大学を中心としてハイテク・情報産業が発展しています。

カールスルーエ市は上述のように、ドイツの地方分権国として、その特徴を生かした昔からの都市計画の美しい街並と緑の環境、司法・大学・最先端技術の街として、知的、文化的水準の高い街として位置づけられる街なのです。カールスルーエは文化的なぬりえ展を開催するに相応しい街でありますので、今回の開催となりました。

開催に当たっては、①ぬりえ美術館、②独日協会、③国際交流センターの3者の共催で開催いたします。
独日協会は、日本文化をドイツの方々に紹介することに従来から積極的に活動をしております。既に2005年に「日本のマンガ展」を開催しており、マンガ・アニメのソフトパワーの源流ともいえるぬりえを日本文化の一つとして、ドイツの人々に紹介することに賛同いただきました。

<カールスルーエの本屋さんのマンがコーナー 沢山の日本のマンがありました>
カールスルーエ市国際交流センターは、さまざまな国の相互理解のために、各国の文化交流に大変高い関心をもって活動をされています。今回は、ぬりえという女性なら誰もがしたことがあり、誰もが親しめるものとして、カールスルーエ市に住む様々な国の人々の関心を呼ぶ企画として、展覧会の開催に賛同いただきました。
 
ドイツにおける「Japanische Nurie-Malerei」では、ぬりえコンテスト、ぬりえに関する講演会なども開催し、日本文化を楽しんでいただきます。
ドイツでの様子は、またブログなどでお伝えしていきます。乞うご期待。(館)

投稿者:Nurie |投稿日:07/11/01 (木)

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