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9月の美術館ニュース

まだまだ残暑が厳しいこの頃ですが、秋には秋らしい室礼をして、虫の音に耳を傾け、夜の涼風でも楽しみましょう。
  9月の末からは、NYでぬりえの展覧会が開催されます。ぬりえの中に日本の秋を感じてもらえたら嬉しいと思っています。

館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々に合った季節のものやテーマを儲けて月毎に展示替えしています。 このコーナーでは、月替わりのぬりえから1枚を選んでご紹介します。

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タイトル:あたしはカウガール
作  者:きいち
年  代:昭和20年代


カウガールの姿だけでもモダンであるのに、そのウェスタンツースの柄は、ビックリするような豹柄です。
1940年代当時西武劇がおおく上映されたこともあるのでしょうが、めずらしい一枚です。
 西部劇のぬりえは他にもぬりえ美術館に所蔵されていますが、その一枚は、たぶん映画のポスターを参考に描いたのではないかと想像しますが、ガンマンの足の間から相手が拳銃を構えている斬新な構図のぬりえを描いています。
 1951年(昭和26年)に、「アニーよ銃を取れ」という映画がアメリカで作られています。従来は男性が中心の描き方をしていますが、アニーよ銃を取れの場合は、女性を主人公にしていますので、少女のカウガールが生まれてきたのかもしれません。いずれにせよ、テーマといい、服の新しさといい、今みても少しも古臭さを感じません。少女の可愛さだけでなく、描かれたテーマなどにも今に通じるものがあるということが、60年以上経っても、若い方々に新鮮といわれ、人気になるポイントなのではないでしょうか。
 戦争が終わり、昭和21年の1年間、月島にいたアメリカ第七師団の兵隊さんの奥様や恋人の肖像画をきいちは絹絵で描いていました。この時の経験が、のちの「きいちのぬりえ」のバタ臭さ、洋風な臭いと言われる所以ではないかと思いますが、お洒落なきいちならではの、素敵なぬりえです。(館)

【洗濯機の歴史】~袋入りぬりえ「お手伝い」、人気の秘密~
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現在販売されている袋入りぬりえ7種類の内、人気が高いのは「花嫁さん」と「お手伝い」です。なぜ「お手伝い」の袋ぬりえが人気なのでしょうか?
 答えは「表紙」に隠されています。「洗濯機」が「懐かしい!!!」のです。ハンドルをグルグル回す脱水。“足袋が大変だったのよ、ねぇ~”と思わず知らない方同士語り合ってしまうほど懐かしいもののようです。お子さんやお孫さんに、“昔の洗濯機は”と説明するために買われる方もいらっしゃいます。
 洗濯機についてはお客様のほうがはるかに詳しいと思われますが、歴史について少々ご説明させていただきます。
 洗濯機の国産第一号は1930年(昭和5年)5年後には家庭向けの小型洗濯機が発売されますが、1941年から終戦までは軍需切り替えのために製造中止に。“懐かしい!”と叫んでしまう、家庭用洗濯機は、1953年(昭和28年)“電化元年”が流行語となった頃に登場。
 当時は容量が「キログラム」ではなく「匁」であらわされていたとか。1950年代中頃から、洗濯機は、冷蔵庫・テレビと一緒に「三種の神器」と言われました。1950年代後半には、“みんなが持っているから私も!”という風潮になり普及率50%をこえたそうです。

【展示室のご案内】
今月8月から10月末までの3ヶ月は、9月・10月に開催されるNY展を記念してアメリカのぬりえを展示致します。

【今月のエントランス】
9月・10月はぬりえの展覧会が、アメリカ・ニューヨークで開催されます。それに因みまして、今月はエキゾチックな服装をしているぬりえの女の子をご紹介します。

【新商品のご案内】
大変ご要望の多かった、ぬりえの「着物編」「ドレス編」が、小学館より発売になりました。
着物編は、つのかくしの花嫁さんや舞妓さん、ドレス編は、お姫様や憧れの?スターの
ような女の子が登場します。とても可愛らしいので、ぜひご覧になってくださいね。


【ぬりえ美術館掲載情報】
○JAPAN+9月号にきいちのぬりえが紹介されました。 「JAPAN+」 は日本を海外に伝える官公誌です。
○日経新聞8月22日文化欄に 「乙女のぬり絵 今も夢中」として掲載されました。
○ヘラルドトリビューン(朝日の英文新聞)8月26日付けで、ぬりえ美術館が大きく取り上げられました。

投稿者:staff |投稿日:06/09/07 (木)

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