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大人のぬりえと脳2

このところ昭和の30年代の当時の人気を思わせるほどに、ぬりえが話題になっています。しかしぬりえをしているのは、子供ではありません。大人です。
かつてはぬりえをすると子供の創造性を失くすという批判が言われた時代もありましたが、脳の研究が進んだお蔭で、最近では、「脳を活性化するのに、ぬりえが良い」ということが分かってきたのです。

ぬりえ美術館主宰の「大人のぬりえサロン」にも、お問い合わせが沢山寄せられています。その多くの方が、60代、70代の女性です。お席に限りがある(14名)ため、今はサロンに参加希望の方には、予約をお願いしています。それほどに人気です。

ぬりえ美術館の外ではどうなのでしょうか。
読売新聞(4月26日付け)では、脳を鍛えていますか?というい質問に対して、94%が何らかに取り組んでいると出ていました。取り組まれていることは、指先の運動やスポーツ、計算やゲーム、新聞や本の音読などで、その他身の回りのものを活用して鍛えているそうで、積極的に取り組んでいることが分かります。
脳を鍛える本も増え続けているそうです、当初の50歳代以上が中心だっ購入層が、20、30歳代にも広がっていると本屋さの談話も載っていました。

脳の活性化の一つにぬりえがありますが、大人のぬりえの本が、出版各社からでています。
大きな本屋さんでは、大人のぬりえの特別のコーナーを設けているほとですが、ぬりえ美術館で収集した本だけでも、すでに55冊もあります。どれも「大人のぬりえ・・・」、「大人のための・・・」、「大人が楽しむ・・・」、「趣味の・・・」、「脳をリフレッシュする・・・」など、大人を対象にしているぬりえであることがわかるタイトルになっています。
内容は、花、鳥、風景、名画、浮世絵。珍しいところでは仏画、般若心経、萌えなど様々なテーマを模索していることがわかります。またこのところの傾向としては、作家物が出るようになりました。竹久夢二、中島千波、山下清、内藤ルネ、高畠華宵のぬりえなどがあります。今後、中原淳一や松本かつぢ等が出版されるということも聞いています。作家でしたら、沢山いらっしゃいますので、これからも様々なぬりえがでてくることが予想されます。

ところで朝日新聞(3月25日付け)では、河出書房新社の担当者の声を掲載していますが、「ぬり絵が脳のはたらきをよくする、という実験データを確認しているわけではない」と書かれていました。
しかし、ぬりえ美術館では、測定を実施してみました。
●その結果は、頭部全体に血流が活発になり、特に前頭葉右側の血流の活発化が大きくなりました。これは脳が活性化したことを示しているのです。
やはり、脳を活性化するのは、期待したとおりでした。

●脳が活性化した要因としては、塗ることの単純作業が影響しているのではないかと考えられます。腕から手を動かす単調な動きとリズムが脳の活性化に寄与していると考えられるそうです。脳を活性化するには、単純な動きとリズムがいいようなのです。
●さらに、ぬりえは、色を塗ることにも重要な意味があるようです。色は、脳の感情、情動、心を司る部分に直接関与するようなのです。
色が人を元気にするのを見ていましたが、やはりそれは本当だったのです。
●又、「きいちのぬりえ」のように塗る素材に「顔」があることも重要な意味を持つそうです。誰と認識するのに、顔で人は認識するわけですから、「顔」は人間にとって重要な要素なものなのです。あの当時、素敵な服がなかったので、憧れて服を塗っていたとしても、そこのあの少女の顔がなかったとしたら、服の魅力は半減するということなのです。
●測定の結果は、脳の活性化により、認知症の予防や欝病の改善に期待ができることがわかりました。

ぬりえ美術館が様々なマスメディアを通じて知られることにより、老人保健施設などに関係する人の来館やお問い合わせが増えてきました。このぬりえが積極的にこのような施設でもっと、もっと利用される、活用されることがいいのではないかと思います。
そのためにも、これからもぬりえの効用をお伝えしていきたいと思っております。

ぬりえ本を持っている方にお願い。
ぬりえの絵を見ることも楽しいですが、ぜひそこから一歩踏み出して、一枚塗ってみてください。塗ってみると、どうしてこんなにと思うほどに、夢中になっている自分を発見することでしょう。

投稿者:Nurie |投稿日:06/05/26 (金)

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