今年は梅雨が例年より随分早く始まりました。早く始まった分、早く終わって欲しいものです。
梅雨の時期を爽やかに、楽しく過ごしていきたいですね。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものやテーマを設けて月毎に展示しています。こ
のコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:ぴーちゃのおくにはうみのむこう
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
6月のエントランスは、「可愛いキュウピーさん」と題しましてキューピーのぬりえを展示しています。
ぬりえ美術館が所蔵する古いぬりえの中にはキューピーさんを描いたぬりえが沢山あります。特に戦前のぬりえにキューピーが描かれています。
キューピーは1909年にアメリカのイラストレーターのローズ・オニールが描いたと言われています。その後立体的なキューピーのお人形が誕生することになります。
大正期には日本で輸出向けにキューピー人形を生産し、のちに日本のオリジナル的特徴を持ったキューピーも作られるようになります。1925年以降は日本がセルロイドの製品を造るようになり、燃えやすい欠点が指摘されてからはソフトビニール製のキューピーが主流となり、今に続いています。
キューピーは目がパッチリとしていて、可愛いという要素を持っています。また立体の人形になってからも様々な表情やポーズを作ることができるので、特に小さい子ども達には好まれたのでしょう。
浅草の商店街を歩いていますと、入れ墨をいれたキューピー人形も売られていて、ああ、ここは日本の浅草なのだ、と日本の独創性を感じます。
誰もが、小さい時には一度は持っていたことがあるお人形ではないでしょうか。(館)