一番いい季節を迎えました。今年は天候の変化が激しくおかしかったですから、この安定し た季節になると、気持ちまで落ち着いてくるような気がします。何かを始めたり、旅行に でかけたりしてみるのもいいですね。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
5月のエントランスは、子どもの遊びをテーマにしたぬりえを展示しています。
4月のニュースに昭和20~30年当時の子どもの遊びについて書きましたが、お手玉、あやとり、ぬりえ、ままごと等が定番のお遊びでした。
きいちは昭和22年からぬりえを「きいち」の名前でぬりえを描いています。初めはバラで販売していたようですが、版元(今でいうメーカー)さんの一人が袋入りぬりえを考えました。
10枚入りのときもあったようですが、8枚入りが用紙のサイズの取り都合から丁度良いということで8枚入りの時代が永かったようです。その後10円になり、5枚入りとなっていきます。
ぬりえは、毎月2つの版元さんより各4袋合計8袋の新作が販売されていました。それらの新作を求めて、少女達は駄菓子屋さんに通ったわけです。きいちのぬりえだけで、毎月100万袋、ピーク時には160万袋のぬりえが売れたそうです。100万人の少女達がきいちのぬりえに心をときめかせてことになります。
今年1月に日本テレビのZIP!という番組で、ぬりえ美術館が取り上げられました。そのテレビをみた小学生や幼稚園生の大勢の子ども達が、放映後にぬりえ美術館に来館してくれました。今の子ども達にとっても、きいちのぬりえの少女は可愛い!と思って、お母さんにねだって、美術館に来てくれたのです。
きいちの可愛さは、本当に永遠不滅です。(館)