東京都荒川区町屋 土日曜のみ開館
開館時間:(3月~10月)12:00~18:00 (11月~2月)11:00~17:00

ぬりえ美術館

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2月の美術館便り

1.1月22日(火)放送、ZIP!藤あや子さん来館

今年に入って、立て続けてテレビでぬりえ美術館が紹介されました。その1つは、1月22日(火)の 日本テレビのZIP!という番組の「1000円バイヤー」というコーナーで、藤あや子さんが来館されたことが放送されました。
藤あや子さんは、秋田の角館の出身でいらっしゃいますが、子どものころ毎日きいちのぬりえをしていらしたそうです。今現在は八ヶ岳にギャラリーをお持ちになるほど絵がお好きだそうですが、その原点は、なんと「きいちのぬりえ」だったのだそうです。


ぬりえ美術館玄関には、ぬりえ美術館のパンフレットにも使われているきいちのぬりえの少女が描かれているのですが、その少女の頬をいとおしそうになでなでされてから、美術館に入ってこられました。館内をぐるっと見学されているときにも、お1人で昔のことを思い出しながら、テレビに向かい説明をなさっていらっしゃいました。
私は藤あや子さんには、何も館内のぬりえのお話をしていないのですが、当時のぬりえの様子をまるで私の説明のようにお話され、ぬりえ美術館にいらっしゃるきいちファンの方が思っていること、又私が皆様にお伝えしたいことのすべて藤あや子さんがおっしゃてくださったので、本当に嬉しかったです。

その後、大好きなぬりえをしてくださいました。なんと150色の色鉛筆を持参されて、素敵にぬってくださいました。その上に、今現在ぬりえ美術館で推奨しています「デコぬりえ®」もしてくださいました。 藤あや子さん、ご来館本当にありがとうございました。ZIP!の番組にも感謝です。


2. 2月2日(土)放送、TBSテレビ「王様のブランチ」の「豆知識」

2月2日(土)には、王様のブランチ」の「豆知識」のコーナーで、ぬりえを取り上げていただきました。2月の1ヶ月、東京新聞で募集をいたしましたぬりえのコンテストでの優秀作品を展示中です。このコンテストのぬりえがちょっと今とは変わっているということから、「ぬりえ」ってなあに?ということで、ぬりえについての豆知識をご紹介していただきました。


きいちのぬりえは昭和20~30年代にかけて、大変な人気となり一月に100万セット、ピーク時には160万セットも売れていた、毎月全国で100万人もの少女たちがきいちのぬりえをしていたわけです。藤あや子さんもそのうちのお一人だったわけですね。
当時はぬりえ作家といわれるひとたちは、きいちの話によりますと40人ほどはいたようですが、何故きいちのぬりえがそんなに人気であったのでしょうか?


きいちのぬりえの特徴は、大きな顔にぱっちりした目、三・四頭身の足の太い女の子ですが、日本人が可愛いと感じるのは、三・四頭身なのです。ドラえもんしかり、ピカチュウしかりです。その上に、きいちの描く女の子の顔は、40人ほどいたぬりえ作家の描くぬりえの中で一番美人でかわいらしい顔だったのです。


今は甲子園に出場する野球少年もジャニーズ系のようにハンサムになりましたが、昔は野球少年といえばにきび面のじゃがいものような少年というのが相場でした。映画が大ブームであった昭和30年代、映画俳優になるような人は本当に一握りの人たちで、一般の人たちはまだまだハンサムや美人は少なかったのです。子どももそうです。きいちのぬりえにあるような美しい少女は、どこにいるのかしらという位少なかったのです。その美しい少女たちが、映画でしか見られないようなお洒落な洋服や豪華な着物を着て描かれていますから、ますます当時の少女たちはそれらの服装や着物に憧れて、きいちのぬりえ人気になっていったのです。


ぬりえ美術館にはきいちのぬりえのほかに、海外のぬりえもほんの少しですが、展示をしています。海外のぬりえの違いについても質問がありました。一番大きな違いは、海外のぬりえには色見本がついたものが多いことです。二つ目はぬりえを通じて勉強するぬりえがあります。今展示していますのはアメリカのぬりえですが、「タイタニック号」のぬりえやアメリカインディアンの歴史のぬりえなどがあります。又オバマ大統領が誕生したときには、歴代の大統領を描いたぬりえ本があり、これも歴史的なことを学ぶいいテキストであると思います。


その他、テレビの豆知識にはでてきませんでしたが、海外のぬりえは中性的というのでしょうか、女の子でも男の子でもどちらでもできるぬりえが多いです。「女の子と男の子に別れているのは、日本的ですね」とタイの国で言われたことがありますが、日本では男女に分かれていますね。
海外のぬりえにつきましては、美術館ニュースの「海外ぬりえ研究室」にいろいろな国のぬりえ本について書いていますので、ぜひ一度ご覧ください。


今回のテレビ放映があり、一番驚き、嬉しかったことは、子どもさんの来館が多くあることです。
通常は、一月に一人か二人程度ですが、テレビの後は一日に十人、十五人も来館することがあり、今の子どもさんにとってもきいちは魅力的であり、可愛いということが伝わっているということは大変嬉しいことでした。
今まで「きいちのぬりえ」を知らなかったけれど、テレビを見て「ママぬりえ美術館に行こう」と子どもさんが言うので、来ました。という声を沢山聞きました。レトロな、昔の絵ということもわかっていますが、「可愛い」、「新鮮」と子どもさんは感じているようです。


きいちのぬりえをこれからも伝えていきたいと希望していますので、今回の子どもさんの反応は、大変未来が明るいものだと分かり、心から喜んでいます。是非ぬりえ美術館にいらして、ぬりえ体験コーナーでぬりえをして、遊んでいってください。(館)

Posted: Nurie : 13年02月13日 | 美術館だより

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