今月は、「にわとりさん たまごありがとう」を、イースターのイメージでデコぬりえ®いたしました。イースターは、春らしいパステルカラーのカラフルさが特徴です。卵にも色を塗ったり、模様を描いたりします。それぞれの参加者がどのようなイースターイメージで完成をさせたでしょうか。
ユン先生の作品
雌鳥の頭には王冠が輝き、3色のカラフル卵を持つ少女の頭にはウサギの耳がついています。スカートから除く足にはピエロの模様のタイツが描かれています。フワフワ感あふれる作品です。
ひさよさんの作品
赤いドレスが素敵な少女。丁寧にドレスのレースをデコレーションしています。にわとりとひよこ、卵類は黄色で、コントラストが決まっています。
高橋さんの作品
ビーズやパール、リボンなどコツコツとデコレーションしています。鶏のバスケットも可愛くデコレーションされてお洒落です。
Monezumiさんの作品
赤い帽子、赤い靴、赤いエプロンが黄色のひよこといい対照になっています。背景の丸と、ボールのデコレーションがよくあっています。
二瓶さんの作品
鶏のバスケットに、緑色のフワフワの毛を使っているのが、面白いです。ハート、ダイヤ、スペードなどトランプ柄が可愛いです。縞柄タイツもアクセントになっています。
古川さんの作品
ピンク、ブルー系のパステルカラーがイースターのソフトさを演出しています。卵の模様も可愛いです。
寺島さんの作品
初参加の寺島さんですが、青い鶏が個性的です。ピンク、黄緑、ブルー、黄色など大変カラフルに色を使っているのがいいです。デコレーションが頭、靴、バスケットなどにうまくできています。
館長の作品
ピンクとブルーのパステルを中心に、背景のデコレーションでほかの色を使ってみました。バスケットに入ったひよこは、以前中華街で購入したもので、いつか使ってみたいと思っていたデコパーツでした。
やっと使えて、よかったです。
これだけいろいろの作品が集まると、本当に楽しいです。デコぬりえ®はこれからも、どんどん進化をしていきますよ。
来月もお楽しみに。
昨年はきいちの生誕100年でした。そして今年は、没後10年です。きいちのぬりえで遊んだ子どものころの感動を忘れない、そしてありがとうの意味をこめまして、1年間、展覧会を開催してまいります。
3月7日(土)より5月31日(日)まで春の企画展といたしまして、「ありがとう わすれない」第一弾を開催いたします。珍しいきいちのぬりえの原画などを展示いたします。
第五回ぬりえコンテスト優秀作品を展示しておりましたが、3月1日で終了いたします。平成27年度も秋ごろコンテストの開催を予定しています。どうぞお楽しみに!
先月から今月にかけてとても嬉しいことがありました。
1月23日の北海道新聞の夕刊に、「きいちのぬりえ 夢と憧れ」「かれんな表情 尽きぬ魅力」というタイトルで、きいちの没後10年のこの年の初めにきいちのぬりえとぬりえ美術館が大きく取り上げられました。
北海道の新聞に取り上げられたことは、もう一つ別の意味でも大変嬉しいことでした。なぜなら記事でも取り上げられましたが、きいちのぬりえが一番売れた地区が北海道であったからです。ぬりえ美術館が開館して13年目に入りましたが、その知名度はまだまだ充分とはいえません。マスコミに時々取り上げていただきますが、それでも首都圏が中心ですので、なかなか全国区という訳にはまりません。
きいちのぬりえはコンスタントに毎月100万セット、ピーク時には160万部とも220万部とも言われるほどの人気でした。毎月100万セットということは、毎月100万人もの少女たちがぬりえをしていたということができると思います。その少女たちに、今現在もきいちのぬりえは存在していますよ、とお知らせしたいのですが、その意味でも全国区ではありませんでした。
ところが今回きいちのぬりえが一番売れた北海道で、きいちのぬりえとぬりえ美術館についてご紹介していただけたことは、北海道に住んでいらしゃるあの頃の少女の方々にとって、とても懐かしくびっくりするような記事ではなかったのではないかと想像いたします。
さらに紙面の中には、一枚「はなびらをとおして」というぬりえが入っていました。きっとその紙面のぬりえに色をつけて、お孫さんらとご一緒にぬりえを久しぶりに楽しんで、少女の頃の昔話に花が咲いたのではないかと思います。
この新聞の掲載後すぐに札幌の男性からお電話をいただきました。骨董市で購入した美空ひばりのぬりえを持っているので、良かったら寄贈をしますというお電話でした。新聞に掲載されたときの問合せとしましては、場所や時間の確認がほとんどです。寄贈についてのご連絡は大変嬉しいことでした。
美空ひばりさんは、国民的な歌手であり非常に人気の高い方でしたので美空ひばりグッズというものも大変人気が高く、なかなか入手が困難であります。届きましたぬりえ作品を拝見したところ、サイズが縦35センチX横25センチと非常に大きく、ひばりさんの顔の部分は写真が使われているという大変珍しいものでした。 写真や時代からひばりさんの少女の頃のぬりえと思われます。
いつかこれらのぬりえとぬりえ美術館所蔵のひばりさんのぬりえなどで「美空ひばり特集」のような展示を企画してみたいと思います。
美空ひばりのぬりえにつづき、2月には恵庭市の方からきいちのきせかえが1冊寄贈されました。やはり北海道新聞を読んだ方からでした。送ってくださった女性の方は、昭和40年代前半の幼稚園時代から小学校の低学年の頃に、小間物屋さんできいちのぬりえを日課のように買っては塗られていたそうです。お店で新しいぬりえの袋をみつけると、次はこれを買ってもらおう、これをぬりたいと考えるだけでも楽しくなったと思いでをお手紙に書いてくださいました。 その送ってくださったきせかえは、後年古本市でみつけたものだそうです。
今回の新聞記事が皆さまの記憶を刺激して、このような反響が続いたのだと大変嬉しく思っています。
北海道の方のご親切に心より感謝申し上げます。そして、いつか上京の折には、ぬりえ美術館にお立ち寄りいただくことを願っています。
連日羅臼の降雪状況などがテレビでも報じられておりまして、今年の北海道の寒さは非常に厳しいと聞いております。どうぞつづがなくお過ごしになれますようお祈りしています。
北海道新聞をご覧になって、きせかえ本を寄贈してくださいました。
佐々木さんは昭和40年代前半の幼稚園時代から小学校の低学年まで、よくきいちのぬりえを塗っていらしたそうです。新しいぬりえの絵をみつけると、次はこれを買ってもらおう、これを塗りたいと考えるだけでも楽しかったと手紙に綴ってくださいました。
このきせかえは後年古本市で購入したものだそうです。
佐々木様ありがとうございました。
『海外ぬりえ』 研究室 No.40 今月は、スイスです。
今月は、スイスのぬりえ本をご紹介いたします。前回は、2012年の12月に「Dessins,griboullages et Coloriages」というデザインがお洒落な本と「Gute Nacht!(おやすみなさい)」という黒地に白い線で描かれたぬりえ本を紹介しました。今回は、スイスの自然を生かした可愛いぬりえ本をご紹介いたします。
1.「Essbre und giftige Pilze (食用と毒きのこ)」
野山にある様ざまな食用と毒のきのこを描いたぬりえ本です。大変シンプルなイラストで描かれ、反対側には色見本があり、きのこの名前と解説が書かれています。きのこ類ですから、色が茶色、オレンジ、カーキ色、ベージュなどシックな色に限られていますので、全体的に落ち着いたぬりえ本になっています。
日本ですと大人の人たちが塗ってもいいと思いますが、海外ではぬりえは子ども用に販売されていますので、「食用と毒きのこ」を覚えるための本でしょう。
表紙にはきのこの他に花、鳥、蝶々、魚、恐竜等々が描かれていますので、きのこ
シリーズのほかにそれらを描いた本が出版されているものと思われます。
このぬりえ本は余りにも可愛いので、購入してしまいました。サイズがとても小さいのです。手のひらに乗ってしまうほどです。縦7.5x横10.5cm です。
秋をテーマにしたぬりえ本ですので、秋の収穫が中心です。きのこ、かぼちゃ、秋の枯葉、どんぐり、りんご等が妖精のような男の子と一緒に描かれています。
秋の時期に、ハンドバッグの中にこの小さいぬりえ本を入れて、喫茶店や公園のベンチの上でぬりえをしたら、さぞかし楽しいだろうなと思います。ほんの少しの時間があれば、一枚の絵が完成しそうです。
日本には、この種類のぬりえ本を見かけたことはありませんので、あったらいいだろうなと思いました。
「きのこ」と「秋」いずれも自然が美しいスイスで生まれた可愛いぬりえ本です。
『ごめんください』 年代:昭和30年代 作者:きいち 福井紅子氏寄贈
お人形を抱いて、おままごとを
する少女たち。今日は、私もおかあさんです。「ごめんください」、「はい、いらっしゃいませ」
毎月第3木曜日に開催しています。そこでは、デコぬりえ®を制作。3D仕様にすることで、
表現の幅に拡がりが出ます。仕上がりの世界観がぐっと変わるのを体感ください。
【展示室のご案内】
●第5回ぬりえコンテスト優秀作品14点を 展示しています。
●館内にはぬりえ体験コーナーがあり、自由にぬりえを塗って楽しんでいただけます。
早く春になって暖かくなってほしいですが、春とは名ばかりの2月ですが、それでも梅の花のお花見など楽しみはありますね。寒い、寒いと家の中に閉じ困らずに外に出てみてはいかがでしょうか。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:トランプ
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
寄 贈:福井 紅子氏寄贈
2月のエントランスは、着物おしゃれアルバムをテーマにしたぬりえを展示しています。
トランプの中にあるスペードやダイヤを描いた大変斬新な柄の着物です。
きいちは、自分が踊りの名取であったこともあり、着物姿を沢山描いています。子どもの頃からセンスがよかったようで、母親や姉妹たちと呉服の買い物に行くときには同行して、選んであげていたようですし、教えもしないのに、生地の名前や柄など覚えてしまったそうです。
またそういうきいちに対して、親たちも叱ったり、禁止をしたりなどもしなかったそうです。そのために、小さい頃から美しいものが好きな青年に育ったのでしょう。
今月は「着物おしゃれアルバム」というテーマでぬりえを展示していますが、最近は着物姿を目にすることが少なくなりました。日本には、四季を反映した柄、縁起が良い柄、平安の昔から公家の装束などに使われた伝統的な文様、様ざまな土地に生まれた伝統の織物など、種類が豊富です。
50年、60年前の親戚の家では、「お蚕さん」と呼んで蚕を飼っていました。その家に遊びに行くと、「サワサワ・サワサワ」と蚕が桑の葉を食べている音がずっと続いていました。
又一昨年新潟の十日町に行ったときにお聞きした話では、以前は十日町と言えば"紬"で有名な土地でしたが、最近は織る人の減少のため織物よりも描く友禅になってしまったそうです。
せっかくの日本の伝統、文化である着物を無くさないでいたいものです。(館)