東京都荒川区町屋 土日曜のみ開館
開館時間:(3月~10月)12:00~18:00 (11月~2月)11:00~17:00

ぬりえ美術館

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2016年7月30日の記事

秋の企画展が8月からスタートします

8月~10月は、秋の企画展が開催されます。今回のテーマは、「ぬりえはファッションのテキストブック」~お洒落の原点はきいちのぬりえだった~と題しまして、素敵なファッションのぬりえを展示いたします。
ご来館をお待ちしています。

Posted: Nurie : 16年07月30日 | トピックス

2016年7月10日の記事

Muraさんの「たなばたまつり」

少ない色数ですが、絵が生き生きしています。(館)

Posted: Nurie : 16年07月10日 | ぬりえギャラリー

無記名さんの「みるくのみにんぎょうさんおんぶ」

とっても優しさが伝わってきます。(館)

Posted: Nurie : 16年07月10日 | ぬりえギャラリー

みつほさんの「およめさん]

「だいすきな母の若い頃」とコメントが残されています。
そうですね、昔の花嫁衣裳は黒地が多かったですね。赤、黄、緑、青の色をさし色につかって華やかです。(館)

Posted: Nurie : 16年07月10日 | ぬりえギャラリー

2016年7月 3日の記事

つきなちゃんの「おふりそでではねつき」

「ぬりえがたのしかった」と書いてくれました。ぬりえをしてくれてありがとうございました。着物も羽子板もきれいに塗れています。(館)

Posted: Nurie : 16年07月03日 | ぬりえギャラリー

Ninaさんの「オルガンひきます」

真っ赤なピアノからポロポロロンと音が響いて来るようです。緑の青のチェックもシックで素敵です。(館)

Posted: Nurie : 16年07月03日 | ぬりえギャラリー

まきさんの「おそうじ」

昔風のおそうじの風景ですが、黄色やピンクが使われて、現代風に見えます。(館)

Posted: Nurie : 16年07月03日 | ぬりえギャラリー

へんみさんの「ネグリジェでおやすみなさい」

グレーとピンクだけでもこんなに可愛らしくなるのですね。(館)

Posted: Nurie : 16年07月03日 | ぬりえギャラリー

「こんれいのひ」お名前のサインがわかりませんでした。

お名前のサインがわかりませんでした。
着物の赤の使い方が大変上手ですね。豪華な着物姿になっています。(館)

Posted: Nurie : 16年07月03日 | ぬりえギャラリー

無記名さんの「あめあめふれふれ」

赤いレインコート、黄色の長靴、黄色と青の雨傘とすべて元気カラーで、これなら雨の日も楽しいですね。(館)

Posted: Nurie : 16年07月03日 | ぬりえギャラリー

2016年7月 2日の記事

7月の美術館ニュース(2)

海外ぬりえ研究室No.57 オーストリア編


今月はオーストリアのぬりえ本をご紹介いたします。
公用語がドイツ語といういことから、ぬりえ本もドイツ語になっています。
今年入手したぬりえですので、最近の流行のぬりえ本の影響を受けてオーストリアでも細密画のモチーフ模様のようなぬりえ本もありました。世界的に流行していることが分かります。


   

さて今回ご紹介する1冊目は、モチーフ模様にもみえますが、流行のぬりえ本ほど細かくなく、子どもにも塗り易い楽しい柄のぬりえ本です。子どもたちが釣りをする様子や、オーストリアでも人気なのでしょう、お寿司のぬりえ、そしてサンダルなどの可愛い柄が一杯のぬりえ本です。男女の性別に関係なくどちらが塗ってもいいぬりえ本です。
日本では、子ども向けにこのようなモチーフの絵のぬりえ本は見かけませんね。


もう1冊は、モザイクのぬりえ本です。
   

先月東京都美術館で若冲の展覧会が開催されましたが、その中にモザイクで表現する動物の絵がございましたが、それを思い出してしまいました。
この本で著されているのは、恐竜やマンモス、狼や海の生物などです。


恐竜の見本の絵がついていますので、それを見ながらモザイクの中を塗っていくになっています。ページの中には、背景として一部色がぬられています。
モザイクというのは、子どもたちにとって小さい枠ですから意外に塗り易いものかもしれませんね。そして絵柄が男の子なら関心の高い恐竜ですから、塗ってみようと思うぬりえ本かもしれません。


いろいろな国のぬりえ本を見ていますと、日本では見かけないテーマがあり、日本にもあったら子どもたちが喜ぶだろうなと思うものが多々あります。


では、また来月をお楽しみに。


今月のエントランス


「たのしいボートのり」
年代:昭和30年代
作者:きいち

女の子が手こぎのボートを漕いでいます。地面を離れ、ボートに乗って水の上を揺蕩う感覚はいつの時代も、年齢を問わずにワクワクするものです。
水の中に手を入れる仕草などから、女の子のはしゃいでいる様子が伝わってくる爽やかな1枚です。


ぬりえ美術館メディア情報
・全国市町村教育委員会連合会の雑誌「時報市町村教委」5月号に館長の「ぬりえの魅力」の記事が掲載されました。


展示室のご案内
★6月~7月は常設展示となります。

Posted: Nurie : 16年07月02日 | 美術館ニュース

7月の美術館ニュース(1)

もうすぐ梅雨が明けて、夏がやってきます。今年の夏は気温が高めとの予報です。
夏を乗り切るには体力が必要です。運動と食事に気をつけて、暑い夏を迎えましょう。
 
 
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや  テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。


      
タイトル:こかげのハンモック
作  者:きいち
年  代:昭和30年代


7月のエントランスは、「夏は海や山へ」をテーマにしたぬりえを展示しています。
 夏をどう涼しく過ごすかは、大きな課題の一つですね。
「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。」と徒然草に書かれていますので、皆さまもご存知のことかと思います。
最近では、夏の暑さが本当に酷くなり気温が30度以上の日が珍しいものではなくなってしまいました。そのため、最近の住宅事情によりますと、以前は南向きの部屋というものが好まれましたが、今はそうではないそうなのです。余りに暑さが厳しいからです。

夏に、このようなハンモックを見ると、「木陰の中でハンモックに揺られながら昼寝でもする」という姿が想像され、ああ、涼しそうだなと憧れてしまいます。


昭和の20、30年代には、赤ちゃんを寝かすときにハンモックに乗せて揺らしながら寝かしつけたということを思い出します。昔は夏になると、寝るときに蚊帳を部屋の中につり下げて寝ていましたから、ハンモックも同じように部屋の中に吊り下げることができたのでしょう。私が自分で覚えているのですから、もう幼稚園生くらいだったでしょうか。ハンモックでブラ、ブラ揺れているのが面白かったことを覚えています。
以前ハワイに行ったときに、大人でもハンモックで揺られているのを見かけたことがありました。誰もがどこでもハンモックを楽しめるわけではありませんので、うらやましい光景ではありました。(館)

Posted: Nurie : 16年07月02日 | 美術館ニュース

7月の美術館便り

今月は、過去に出版された本の中からぬりえに関する記事をご紹介したいと思います。


「色えんぴつの夢」 竹宮恵子 “メリーさん花子さん きいちのぬりえ” 草思社
 駄菓子屋、という言い方は、今でも通用するのであろうか。母は、小学生の私が、駄菓子屋に通うのをひどく嫌った。しかし、徳島の田舎に住まいが変わると、母は、私の駄菓子屋通いに、こごとを言えなくなった。私の親友となった新しい友が、駄菓子屋の娘だったのである。
 五円、十円と硬貨をにぎりしめて、私は友人の小さな店に走った。妹とともに“ぬりえ”を買うために。うす茶色の粗末なひと束の中に、いくにんかの少女達がほほえんでいた。はっきりとは覚えていないが、それらが“きいち”のぬりえであった気がする。“おでかけ着”や“ゆかた姿”の彼女達をいかに華麗に色どるか、妹と競争で配色に苦心したものである。出来上がった作品(!?)を持ち寄ってr、お互いの色のセンスをけなしあい、今度はもっと美しく、と新しいぬり絵の束を買いに、走ったものだ。
クレヨンで色をぬることを、私はいつのまにか卒業していた。限られた種類の色えんぴつで、紙の上の少女達に、変化に富んだドレスを着せねばならない。二つの色を重ねる、外側を濃く内側を薄くぼかして、立体感をつける。ほほの赤味のじょうずなぬり方等々、小さな発見を重ねつつ、自慢の迷作を次々と完成させていった。
私は、次第に可愛らしくポーズをとる少女達に、あきたらなくなった。色をぬるだけでなく、ぬり絵そのものを、自分で描くことを覚えたのだ。私の少女達(あるいは少年達)は、ひとつのポーズにとどまらず、歩き、泣き、笑い、さまざまなセリフまで、しゃべり始めた。平面空間を自在に動かす楽しみは、すでに漫画以外の、なにものでもなかった。
今でも私はふと、自分の作品の主人公達に、色えんぴつで着色してみたくなる。色えんぴつの効果は、よほど紙質の良い雑誌でなければ、きれいに発色してくれない。水彩えのぐや、カラーインクでは出すことのできない色調で、いつか一度、絵が描いてみたいものだ。その時はきっと、幼い日の苦心して発見した技術に、ずいぶんと助けられるであろう。

私と同世代の少女漫画家達の中には、ぬりえからスタートを切った者が多いのではないかと思う。私のもとへ、幼い読者からイラスト(!!)と称する可愛い少女の絵が、たくさん送られてくる。彼らが自分の絵を動かしてみたくなった時、新しい漫画家の卵が誕生するであろう。
私がぬりえを卒業したのは小学校五年の頃と記憶している。(漫画家)


竹宮恵子さんは中学生時代から本格的に漫画を描きはじめ、17歳で漫画家デビュー。 「ファラオの墓」が1974年にヒット。1976年に「風と木の詩」の連載を開始。少年の同性愛を描き、漫画界に衝撃を与えた。2000年に京都精華大学マンガ学部の教授に就任。2014年からは同大学の学長に就任。任期は4年。


きいちのぬりえが漫画家の誕生に影響を与えていたということが分かる記事でした。きいちの後の時代は、ファッションを中心としたぬりえのノートが中心に販売されていた時代で、それらの絵を多くの女性漫画家たちが描いていたようです。

「ぬりえの誘惑」 田辺聖子 “メリーさん花子さん きいちのぬりえ” 草思社
子供のころのぬりえには、ベティさんやミッキーマウスがあった。
それからおたばこ盆に髪をゆった女の子など。戦前のせいか西洋人はなく、日本髪の女の子が多かった。昭和のはじめから十五、六年まで、つまり、昭和3年うまれの私が、女学校へはいるまで、小学生のあいだじゅう、ぬりえに親しんできた。
教育ママの母は、ぬりえなど幼稚で、ちっとも絵の勉強にならないというのだ。
しかし私は、白地の絵をみると、色がぬりたくてむずむずするのだった。きれいな日本髪の少女や、たもとの長い着物を着た少女をみると、どんな色の髪飾りにしようか、とんな色の着物にしようかと、ぬりえを抱えて帰る道すがら、うれしさで気持ちがわくわくするのであった。・・・・・
こういうことを、小学生の私は学校から帰るなり、黙々と机に向かって何時間でもやっていたのだ。洟をすすりながら私は精魂こめて、一心ふらんにぬり埋めていた。ノートの裏表紙などに、ぬりえのつもりではないであろうが、色のない絵がかいてあったりすると、私はすぐさま、ぬりつぶしたくなるのであった。また、ぬりえの線はやわらかく、いかにもぬりたくなる衝動をおこさせ、誘惑するのである。ぬりえに熱中した後遺症というべきか、いまも私は「源氏物語絵巻」の白描の絵などをみても、つい、色えんぴつでぬりうずめたくなってしまうのだ。私の小説はわりに視覚的だと思うのだが、それとぬりえにしたしんだことと関係があるのだろうか。(作家)


田辺聖子さんは、作家で1964年「感傷旅行」で芥川賞受賞、その後恋愛小説やエッセイ、源氏物語などの古典を書かれている。2008年文化勲章授与。


田辺聖子さんでなくても、教科書の挿絵を見ていると、授業中にその絵に色をつけたり、鉛筆で塗っていたことを覚えている方は多いのではないでしょうか。それは人間の本能なのかもしれません。今回はぬりえに関して、二人の方のお話をご紹介しました。(館)

Posted: Nurie : 16年07月02日 | 美術館だより

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