3月18日に人気のきいちのぬりえに新刊「ペット編」が発売されました。
又小学館のウェブサイト、PETomorrow(ペットゥモロー)に紹介されています。
きいちも犬、猫が大好きでした。昭和の可愛い動物たちがこの本の中に溢れていますよ。
タヒチのぬりえを坂口貴子さんから寄贈されました。
タヒチはフランス語なので、同じくフランス語圏のベルギー製のぬりえ本のようです。森の動物たちのぬりえとイースターの卵のぬりえ本です。手で持てる形が面白いです。
寄贈いただきまして、大変ありがとうございました。大事に展示、保管していきたいと思います。
今月は桜をイメージした作品です。
ユン先生の作品
桜の花束をもって、髪にも花びらが・・・ドレスのレースは、幾重になっていることやら、豪華な作品です。差スカートや袖のレース部分に金ラメを付けて華やかさがアップ。どれほど重ねてもきいちの少女は負けていませんね。
ひさよさんの作品
淡い緑がレースの下から透けて春の色のピンクと緑の組み合わせがフレッシュで素敵です。レースの上には花びらが散っています。
monezumiさんの作品
重ねたレースの透け具合がとても素敵な色を見せています。少女のまわりに飾った星の飾り方がまほうつかいの魔法のようで大変面白いです。小さい花びらを重ねた花束も素敵です。
仁瓶さんの作品
ドレスのレースは何段あるおでしょうか。とても豪華です。ドレスのデコはこういう点が楽しいですね、。お花の花束も可愛いです。
館長の作品
ドレスのレースから花がすけるようにしたかったのですが、余り見えないので、上からお花を付けることにしました。桜の花のモチーフを背景に沢山重ねてみました。
今月は桜でした。来月もお楽しみに。
「きいちのぬりえ」シリーズの中でもぬりやすい大判サイズのぬりえに、最新刊「いとしいペット編」が登場いたします。
昭和の暮らしに寄り添った動物たちの愛らしい姿をご堪能ください。
3月18日に発売予定です。
海外ぬりえ研究室 No.53 ハンガリー編
今月はハンガリーのぬりえ本をご紹介いたします。前回2013年12月にクリスマスやアニメのぬりえ本を紹介しています。
1冊目は、ハンガリーのテレビで放送されている人形劇のぬりえ本のようです。
表紙や裏表紙には、実写の写真が掲載されています。
中味のぬりえを観てみますと、絵は手書きのようです。日本のアニメのぬりえ本のように線が均一でないところが、懐かしさを感じます。
1ページの中に、豚や動物など一匹を中心にフォーカスされ描かれていて、塗りやすそうです。ページによっては主人公の豚君のドアップの顔があったりします。
ページごとに短い解説が付けられていますので、子どもたちにとってはその絵の意味がよく分かるように工夫されています。
このぬりえ本の紙は、藁半紙のような紙なので、きいちのぬりえ世代の私にはとても懐かしく、温かい気持ちになります。
2冊目は、これは豪華なぬりえ本というよりぬりえをして、絵葉書や飾り物をつくる工作用の本になります。子ども向けというよりは、大人の方向けではないでしょうか。
中味は、カードになる絵があり、それと一緒に作り方が写真と文字で解説されています。
絵は見本の絵のように塗っていきます。カードにするため、どのように組み立てていくか、折り線なども裏面に描かれています。
1ページの裏、表で一枚のカードが作れるようになっています。
絵は、象、あしか、コアラ、猫の動物や飛行機にのったパイロット、キャンドルのついてケーキ、クリスマスのもみの木、お花、建物等、様々な絵があります。
それぞれのシーンに応じて、作ってプレゼントしたり、お家に飾っておくのに使えますね。
カードとして使うようなので、この本の紙質はとてもしっかりした紙になっています。
子どもから大人まで楽しめるハンガリーの本でした。
来月も海外のぬりえをご紹介しますので、お楽しみに。
「ひなまつりのおきゃくさま」
年代:昭和30年代
作者:きいち
今日は、ひなまつり。桃の花も一緒に飾っておめかしして、お客様になるのは、楽しいですね。
ぬりえ美術館グッズ情報
「きいちのぬりえ」シリーズの中でもぬりやすい大判サイズのぬりえに最新刊「いとしいペット編」が登場します。昭和の暮らしに寄り添った動物たちの愛らしい姿をご堪能ください。
3月18日の発売予定です。
展示室のご案内
★春の企画展「童話・絵本のきいち」を開催し、童話・絵本のお話のぬりえを展示しています。
★館内にはぬりえ体験コーナーがあり、自由にぬりえを塗って楽しんでいただけます。
今年の桜前線は、例年より早くなりそうですね。私の田舎は、埼玉県の幸手市ですが、権現堂の堤の桜が大変有名です。土手下に咲く菜の花と桜が一緒に見れることでも魅力の一つとなっています。日本人にとって、桜は特別な花ですね。
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:おひなさまのおかし
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
3月のエントランスは、「ひなまつり」をテーマにしたぬりえの展示しています。
「雛祭り」はいくつになってもこころ時めく女性のお祭りですね。
今月のきいちのぬりえに描かれているのは、お雛様のときに飾って、食べるお菓子です。今では普段から美味しいお菓子が手に入り食べられますが、昭和20年~30年代はそうそう美味しいお菓子を毎日食べられるものではありませんでした。そういう時代に、雛菓子は特別なお菓子に位置づけられるものだったのだと思います。
ここに描かれているのは、籠に入ったお菓子ですが、たぶん砂糖で作った果物や鯛などのお目出度いものを形どったお菓子だと思います。その他、雛あられや菱餅などを飾りますね。
菱餅のピンク、白、緑の3色には意味があるそうです。ピンクは、健康と桃の花を意味し、白は清浄と残雪を、緑は穢れを祓うという思いがこめられているのだそうです。菱餅は、強い繁殖力を持つ水草のヒシの実に由来するのだそうです。
ぬりえ美術館のある荒川区は下町ですから、町の中に沢山の餅菓子屋さんがあり、お団子やお饅頭、海苔巻きなどが売られています。春になると草餅がでてきますが、蓬の入った草餅も雛祭りの3月3日のお節句に邪気を祓うために草餅をたべたということに由来があるそうです。
お菓子の話をしていると、お菓子が食べたくなりますね。皆さまのご出身の土地や今お住まいの土地での、雛菓子はどのようなものがありますか。(館)
「童話・絵本のきいち」~絵本作家になりたかったきいち~
28年3月5日(土)~5月29日(日)
平成28年春の企画展は、「童話・絵本のきいち」と題しまして、童話や絵本の話を描いたきいちのぬりえを展示しています。
きいちは昭和22年からきいちの名前でぬりえを描き始めましたが、昭和23年、24年頃に絵本も出版しています。「はなこさん」「メリーちゃん」「テンプルちゃん」「おじょうさん」「おあそび」の五冊を出版したそうですが、原画が残っているのは「はなこさん」と「メリーちゃん」の二冊だけです。ぬりえ美術館には「はなこさん」「メリーちゃん」と「おあそび」の絵本があります。
絵本の出版を続けるのが難しかったのか、その後はぬりえの世界で童話や絵本の物語を表現していきます。
昭和30年代、子どもたちが多い時代でした。「小学一年生」などの学習雑誌や少年、少女向けの月刊誌などは誰もが購入できるものではありませんでしたので、友達に貸してあげて、皆で回し読みをしていたものです。
童話や絵本の本が買えなくても、それをぬりえの世界で美しい絵にして描いてあげれば、子どもたちに物語を楽しんでもらえると考えたことでしょう。
今回の企画展では、従来それぞれの童話や絵本の話の主人公を一枚、二枚程度を展示するだけでしたが、物語として見れるように展示をしています。
「白雪姫」「青い鳥」「親指姫」「金の船」「シンデレラ」「赤頭巾」「桃太郎」「親指トム」「ピーターパン」「ジャックと豆の木」「小公子」など、きいちが描く物語の主人公をどうぞお楽しみください。(館)