今月は、「ハーモニカ ふきましょう」をデコぬりえ®いたしました。ハーモニカからどんな音楽が流れてきたでしょうか? 参加者のそれぞれの音楽が素敵に流れてきました。
ユン先生の作品
フランスのシャンソンが聞こえてくるようです。街中に音楽が響いてウキウキしてきます。
ひさよさんの作品
スカートのレースのフリル、頭のリボンや胸の飾りなど、手の込んだデコの作りは、さすがひさよさん。
monezumiさんの作品
monezumiさんも色使いが凝っています。服のストライプの色彩、それをタイツにも生かしています。背景はシンプルに音(音符)でまとめています。
二瓶さんの作品
髪に飾られたアイスキャンディーにびっくり、でも可愛い!背景にデコされたのはスゥイーツ系、甘い音楽が流れているのでしょう。
高橋さんの作品
服と背景の色のまとまりがいいですね。一番新鮮であったのは、金髪。従来の金のラメのりとはちがった金髪になっていて、素敵です。ユン先生のコメントはロシア風とのことでした。
かよさんの作品
ピンクが可愛い女の子。星(スター)が煌いてこれからアイドルになることでしょう。
佐土原さんの作品
初体験の方ですが、沢山デコってくださいました。スカートのレースの重ね具合もいいですし、背景のデコも大変面白いです。
斉藤さんの作品
斉藤さんも今回初参加の方です。黒を活かした大人っぽいドレスになりました。背景は春の雰囲気で蝶々が飛んでいます。楽しい音楽が聞こえてきます。
間仲さんの作品
間仲さんも始めてデコぬりえ®挑戦ですが、ドレスが大変可愛らしくデコされています。ピンク~紫と大人っぽい色合いです。背景の蝶々がカラフルで素敵です。
館長の作品
ハーモニカから聞こえてくるのは、ずばり「ハートのエースが出てこない」です。シックな背景に明るい黄色~緑の服が映えていると思います。赤いレースの夏のブーツもポイントです。
毎回ユン先生がご用意してくださる背景の用紙の中からどんな背景を選ぶのか、それにあわせてぬりえの少女たちも変わってきますので、そういう点もデコぬりえ®の楽しみです。
来月は6月のイメージで、ジューンブライド、王道のロングドレスをデコぬりえ®いたします。
ご参加をお待ちしています。
ご近所の友人の家に寄宿しているドイツ人の高校生のレアマリーさん。紫と緑の組み合わせなどやはり色彩が日本人とは違いますね。でもとても上手です。(館)
『海外ぬりえ』 研究室 No.42 今月は、チェコです。
今月は、チェコの人気アニメの「アマールカ」と鳥や学校の先生のぬりえ本を紹介します。
アマールカは、チェコの人気アニメのキャラクターで、日本でも人気のなっている森の妖精です。チェコでは、子どもたちが眠る前に観る「お休みアニメ」と称される子ども向けアニメのキャラクターです。日本での人気は、キャラクターの愛らしさやほのぼのとしたストーリーから人気になっているようで、アマールカのグッズの取り扱い店が数多くできています。
アマールカは1973年に放映開始になり、国民的アニメとして親しまれてきました。アマールカは、明るく前向きで、金髪にぱっちりとした目、青い花の冠がトレードマークの妖精で、困っている森の仲間たちを助けるために知恵を絞り、奮闘する日常が描かれているアニメです。
このぬりえ本にも川に落ちてしまったハリネズミや、その他アマールカのアニメにでてくる頭にスカーフをした「女の子」や「どんぐりのぼうや」、「オババ」、「吹雪老人」などのさまざまなキャラクターのアニメの一場面が描かれています。
ぬりえ本では、左のページにアニメの原画でしょうか色見本があり、右ページがぬりえになっています。アマールカやほかのキャラクターなど、大変シンプルな線で構成されています。この素朴さが子どもから大人まで人気となっている理由ではないでしょうか。
コウノトリが表紙のぬりえ本にも、さまざまな人物や動物が描かれています。このぬりえ本の中にも、アマールカがありましたので、チェコではこの中に描かれた人物や動物のアニメがあるのかもしれません。
教室で教えるひげの先生や犬とひげの小人たち、みみずと蜂のような昆虫など、このぬりえ本の絵もアマールカ同様にシンプルな線で描かれています。左に見本、右にぬりえという構成も同じです。
今回の2冊のぬりえ本は、色彩的にも派手さはなく、黄~緑~茶にプラス赤、青という落ち着いた色合いが、穏やかな印象を与えます。日本では、こういう色彩は子ども向けにはあまり見られないの、チェコの特長が現れていると思います。
今月のエントランス
年代:昭和30年代
作者:きいち
福井紅子氏寄贈
今月は、「楽しい学校生活」をテーマに、ぬりえを展示しています。毎日学校に行くのはたのいいな!そんな子どもたちの喜ぶ声が聞こえそうです。教科書やお弁当の準備をして、「行ってきます!」。
その他昭和の時代の学校生活の様子が描かれていて、懐かしいです。しかし「へのへのもへじ」の落書きは、今の人には何のことか、分からなくなっているかもしれませんね。
メディア掲載情報
・「東京の小さな美術館」に紹介されました。
・3月14日、15日に開催された第36回荒川区産業展に出展いたしました。
【展示室のご案内】
●きいち没後10年「ありがとう忘れない」第1弾を開催しています。(5月まで)
●館内にはぬりえ体験コーナーがあり、自由にぬりえを塗って楽しんでいただけます。
桜、桜、桜・・・ この季節になるとどうして日本人は桜にときめくのでしょうか。各地で桜祭りが開催されていますので、お出かけして桜を満喫してはいかがでしょうか。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。こ
のコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:べんきょうがすんでからあそぶわね
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
寄 贈:小沼 秋成氏寄贈
4月のエントランスは、楽しい学校生活をテーマにしたぬりえを展示しています。
勉強用の机の「文机」に、座布団を敷いてきちんと座ってお勉強をする少女。実は私も小学校3年生までは、このような机を廊下の隅において、勉強をしていました。いわゆる現代の学習机は、東京に引越しをしてからでした。
きいちがぬりえの中に残しているということは、この当時は座って勉強をする子どもたちが沢山いる時代であったということを表していると思います。
美術館に来館される若い方に、「これらのぬりえに描かれたものがすべてどこの家にも合ったということではなかったのですよ」とご説明をすることがあります。今回のぬりえはその逆で今のような学習机がないという絵になりますが、時代の変遷をぬりえからも感じることができます。
私はまさに団塊世代ですが、祖父母から学校の宿題を終えなければ、遊びに行ってはいけないと躾をされていました。ですからこのぬりえのタイトルである「べんきょうがすんでからあそぶわね」は、とても良く理解できます。
そしてこのような文机に座って、算数の九九を暗記していたことを懐かしく思い出します。覚えるために何度も何度も繰り返していたため、よく覚えているのでしょう。
来館されてぬりえを見るお客様も展示中のいろいろなぬりえから、思い出すことが様ざまにあることでしょう。どうぞお楽しみください。(館)